約 45,019 件
https://w.atwiki.jp/new2souennokanntai/pages/265.html
トップページ イベント攻略 [部分編集] 報酬 クリア回数 1 VeryHard「前編」 ★5 T・クランケ VeryHard「後編」 ★6 W・マルシャル [部分編集] VeryHard「前編」の編成 推奨戦力:29178 陣形:梯形陣 重油消費:30 時間・天候:夜・晴 敵構成 : 重巡、軽巡、戦艦、重巡、駆逐、駆逐 敵旗艦技 : 金城鉄壁の装甲IV(装甲 +20%) 敵戦艦戦技 : 艦隊の防壁、途切れぬ戦意、、 技能 : 敵重巡戦技 : 、、 技能 : 撃沈回避III 敵軽巡戦技 : 対空牽制防御、、 技能 : 敵駆逐戦技 : 強襲連撃、貫きの雷迎、酸素魚雷速射 技能 : 未分類技能 : 挑発V、戦技発動上昇V、命中上昇III、速力上昇III、 VeryHard「後編」の編成 推奨戦力:34084 陣形:複縦陣 重油消費:30 時間・天候:朝・晴 敵構成 : 空母、重巡、軽巡、戦艦、駆逐、潜水 敵旗艦技 : 艦隊戦の達人IV(火力 +20%) 敵戦艦戦技 : 歴戦の護り、途切れぬ繊維、 技能 : 敵空母戦技 : 烈火の制圧、偽りの撃沈、戦艦迎撃爆破 技能 : 敵重巡戦技 : 幸運の公子、高揚ノ号令、全砲門斉射V 技能 : 敵軽巡戦技 : 対空牽制防御、、 技能 : 敵駆逐戦技 : 雷神の宴、酸素魚雷速射、 技能 : 敵潜水戦技 : ツタンカーメン、崩壊の痛撃、 技能 : 未分類技能 : 挑発V、回避率強化V、命中上昇III、速力上昇III、戦技発動上昇III、砲撃回避率強化III ↓コメント等 名前 前編、大和、島風、伊勢、ニューオリンズ、那あ - 名無しさん (2018-07-14 12 18 20) 長門、僅差で勝利。探照灯必須だと思います。輪形陣で伊勢はバルジガン積みで盾役、ニューオリンズもバルジで囮。 - 名無しさん (2018-07-14 12 22 11) 色々試しながら5回目くらいで大和だけ残って勝利。 - 名無しさん (2018-07-14 12 23 29) 閲覧数 今日: - 昨日: - 合計: -
https://w.atwiki.jp/yuina/pages/468.html
「待機を駆ける風精、ここに集いて流るる不可視の翼を我に――」 シュヴァルの門の前で、乗馬用の馬につけるような鞍と、足掛けのようなものが取り付けられた箒にまたがり、その目にゴーグルを取り付ける青年が一人。 始めてこの光景を見る人がいれば、”何をしているんだ?”とばかりに一瞬足を止めてしまうだろうが、この町……いや、大陸北部においてその姿はそれほど珍しいものではなく、周囲の人間達は特に関心を示す様子は無かった。 「エアリース・グライド」 詠唱を終えた青年が、最後のその一言を口にした瞬間、周囲の空気の流れが変わる。 彼自身から、いや、彼の足元から吹き上がるような風が巻き起こり、その身体を箒ごと重力の束縛から解放し――地面から数十センチという高さではあるが、確かに彼は宙に浮いていた。 「《始動(イグニッション)》」 そして第二の掛け声と同時に吹き上がる気流がさらにその姿を変え、その場に一瞬の爆風を巻き起こし、次の瞬間に彼は箒と共に空中を滑り出し、周囲の者達がまばたきする間に街道の彼方へと飛び去っていってしまった。 SKY RIDER’S ―Bloom vs Board― 手紙や物品の配達――と言えば、支援士としては最も基本的な仕事であり、それなりに熟練した者でもそれを請け負う事は珍しくは無い。 とはいえ、やはり支援士の仕事としての華やかさには欠けるせいか、どうせ受けるなら、と他の以来が優先されているのが現実で、多くの場合は初心者の支援士か、届け先の町で用がある、といった者達が中心になっていた。 まあ、それでも物事はうまく回っているので、これはこれでバランスは取れているのかもしれない。 ――リックテール西街道 「おらぁどけぇぇぇえええ!!!」 そんな乱暴な叫び声と共に走り抜けるつむじ風――もとい、ゴーグルをつけ、風を纏う箒に乗った青年。 空気抵抗を減らすためか、全身をほとんど箒に密着させるような体勢にあり、その姿はまさに『矢のように』という言葉を体現しているかのようだった。 彼が通り抜けたところには、街道に出てきていたらしい魔物が数体。 人間の足では到底不可能な高速域での移動中なだけに、その目には魔物の姿は明確に残されていなかったが、南北問わずによくいるコボルトの集団だったように思える。 一歩間違えれば正面衝突……主にダメージを受けるのは箒の柄の先で突かれるコボルトのほうになるだろうが、この速度域でぶつかれば自分への衝撃もそれなりに大きなものではあるし、相手にする気が無い限りわざわざ体当たりする必要も無い。 そこまで考えていたかどうかは不明ながら、スレスレの位置を難なく走りぬけた彼の技量は、きっと大した物なのだろう。 「―――ん?」 ……そして、衝突を避けた際の体勢のズレを立て直し、再びリックテールへの道を進もうとした、その矢先の事だった。 視界の端に、ほんの一瞬ではあるがまた別のコボルトの集団に囲まれた馬車がひとつ。 一見でわかる情報を纏めると、その馬車は人を運ぶためのものではなく、行商馬車。 また支援士を連れている様子は無く、『雇っても襲われることなんて稀だ』と高を括っていた商人のものだと判断できた。 「……ちっ、あのままだと集団リンチだな」 恐らく、今すれ違ったコボルトの一団もその状況に目をつけて強奪に加わるだろう。 少なく見積もっても、その行商人の馬車にはコボルトの二~三集団分が持ち運べるぐらいの物資はある。 人間の物資を奪い、知能が低めのわりに同族の間では妙に連携が強い魔物がコボルト。 間が悪ければ、手がつけられないほどの集団で襲ってくることも少なくは無い。 「急ぎの配達中だが……仕方ねぇっ!」 襲われる危険性はいつでもありえるというのに、確立が低いというだけで支援士を雇わなかった行商人にも非はあるが、目の前で襲われているのを見てスルーするほど彼は非情ではなかった。 箒の先端を大きく振り、馬車を取り囲むコボルト達が正面に来るように軌道を切りかえる。 ――『箒乗り(ライドブルーム)』型のマージナルの場合、両手が塞がるために箒そのものを杖として使えるように加工されている場合が多い。 彼の場合もその例に漏れず、その箒の先端には魔法の杖に使われている加工がなされていた。 状況に気付いてから切り返しまでで、さらに数十Mほど目標との距離が開いてしまったが、彼にしてみればその距離こそがベストの間合い。 「猛し紅をまとう火精、我が下に集いて連なる槍となり――」 箒に乗せた風のメンタルを維持したまま、炎のメンタルを解放する。 複数のメンタルの同時使用、と言えば属性合成魔法が一般的ではあるが、こうして完全に分けたまま複数属性を同時に使う技術はそれなりに高位のスキル。 この場合は、空中の高速移動に加えて、炎の攻撃魔法を同時に使おうという試みであり―― 「眼前を遮る者共に、焦熱の閃きを! ラピッド―ファイアランス!!」 彼にしてみれば、最も使いなれた攻撃手段だった。 目標が目前まで迫ったところで、馬車を取り囲むコボルトと同じ数の炎の槍を箒の先端から撃ち出す。 それらは正確に目標の身体を貫いていき、個々が地面に倒れ伏すのと重なるようなタイミングで、彼はその場を走りぬけた。 ライドブルームの戦闘方法とは、高速で飛びまわりつつ離れた距離から詠唱の短い魔法を放ち、そのまま速度を落とさずに駆け抜け――再び距離をとって方向転換、そして最初に戻る、という一撃離脱を繰り返すのが基本スタイル。 「くそっ!! 二発――撃ちもらしたか!!?」 それはあくまで高速の世界に居続けるという事であり、動体視力と瞬間判断力は一般のマージナルよりも強く要求され……勿論普通のマージナルと同じ戦い方もできるのだが、それは個々人のこだわりもあるので、状況に応じて戦闘方法を切りかえるものがいる一方、あくまで前述の戦い方にこだわる者もいたりする。 彼がそのどちらか、ということはこの場では明言しないが、駆け抜ける一瞬で『二発は当たっていなかった』という事実を確認したのは大した物である。 「間に合いやがれっ!!」 ちらりと一瞬横に目をやると、さっき離れた所にいた一団も近付いてきている。 一度駆け抜けてしまえば数秒後にはかなりの距離が開いてしまうこの戦法。 箒を降りて慎重に狙いをつけようにも、箒から降りて駆け寄るような時間的余裕は無い。 とにかく急げとばかりに、旋回を終えると同時に呪文の詠唱を開始、狙いは詠唱中につければいい――そう思い、詠唱のために口を開こうとした時だった。 「――…… … ・ ・ ・ … …」 「…なっ!!?」 ”車輪が無く、代わりに翼のような飾りがついたスケートボード”という表現がしっくりくるだろう板に片足を固定し、馬車の上空数Mの位置を、重力に逆らうように頭を下にして舞う一人の少女。 距離がありすぎて何を口にしていたのかは聞こえなかったが、確かに、その姿はその目に映っていた。 「… ・・・!!」 その少女が最後に一言何かを口にすると、彼女の手から降り注ぐようにして現れた無数の巨大なツララが、近付いてくるコボルトも含めた全ての敵を貫いていく。 一瞬遅れてその場に舞い戻ってきた頃には、馬車の周囲に息をしている魔物の姿は残されておらず、そこには腰が抜けたように呆然と立ち尽くす行商人と、ライドブルームの青年。 そして―― 「クゥ!! こいつ、余計なことしやがって!!!」 「――リュー、貴方は摘めが甘いのよ」 ――青年の同業者であり、ライドボードの少女の三人だった。 次へ>>
https://w.atwiki.jp/sentai-soubi/pages/92.html
【名前】 爆竜バキケロナグルス 【読み方】 ばくりゅうばきけろなぐるす 【声】 相田さやか 【登場作品】 爆竜戦隊アバレンジャー 【初登場話】 第7話「アバレ赤ちゃん爆竜」 【分類】 爆竜 【合体】 アバレンオーナグルスマックスリュウオー など 【口癖】 「~バキ」 【詳細】 ダイノアースの環境でパキケファロサウルスが超ハンマー進化した爆竜。 愛称は「バキちゃん」、「バキケロ」とも呼ばれる。 コミカルなダンスを披露、疲れた人間の肩叩きもできる。 その愛らしさで皆を虜にし、発達した頭部はハンマー状になり、巨大な頭部を高速で突き出す超強力な頭突き攻撃は標的を1発でノックダウンしてしまう。 江戸っ子訛りで喋り、当初は卵の中で眠りにつき、孵化当時は小さな赤ん坊だったが、僅か数週間で成長した。 第23話で爆竜ディメノコドンと共にアバレキラーへと拐われてしまうが、第31話で救出された。 アバレンオーが爆竜コンバインすると、アバレンオーナグルスとなり、マックスリュウオーの右腕を構成する。
https://w.atwiki.jp/rentalitem/pages/82.html
真夜中の邂逅、少女と少女とサーヴァント 目が見えねど、あの時の事はよく覚えている。 冬の季節。閉ざされた森の奥。聳え立つ城の中。 全幅の信頼を置いていた従者が倒れ。 最後まで見届ける事なく両の眼を奪われ。 自身の胸を無慈悲な何かが貫き。 やめろ、と。 その刹那の間に、確かに、あり得るはずの無い声が聞こえた。 ■ 「……それで。貴方が私のサーヴァント、ってことでいいかしら?」 「不服そうよの」 「ええ、勿論」 少女――イリヤスフィール・フォン・アインツベルン――は隠そうともせずに不満をぶつけた。 「私のサーヴァントはバーサーカーって決まっているの。それを、アンタみたいな訳の分からない妙チクリンなのと挿げ替えられるなんて……」 「……ふむ。召喚されたと思わば、最初の仕事が幼子の子守とはな」 「……誰が幼子、だって?」 「誰、とは申してはおらぬが?」 「……たかだか一介のサーヴァントの分際で、よくもまぁ口が回るわね」 「おお、怖い怖い」 姿は子どもであれど、その身から発せられる怒気は身を竦めるに十分。 だというのに、相対する青年は愉快そうに笑うだけだ。 飄々としたその態度に、諦めたようにイリヤスフィールは息を吐いた。 「……もういいわ。それで、貴方は何のサーヴァント?」 「アサシンだが」 「へ?」 文字通り目を丸くするイリヤスフィール。 その顔を、やはり愉快そうに眺めながら、青年は同じ言葉を繰り返した。 「アサシンだが」 「……え?」 「アサシン」 ちょっと待ってね。右手で眉間を抑えながら、イリヤスフィールは思考をまとめる。 アサシン?でもアサシンは歴代常々ハサンと決まっているはずだしそもそもフユキの聖杯戦争は西洋の英霊のみが召喚されるから日本のってか東洋の英霊は召喚されないはずだけどあれおかしいなぁ何か私間違えているかなぁてか百歩どころか一万歩譲ってコイツがアサシンであると仮定して話を進めても何でこのサーヴァントは着物姿にこんな長い刀を持ってるのかしらアサシンの名で召喚されるならもっと暗殺者向けに隠れたりとか気配を消したりとかするはずよねてかむしろ何でサムライなのよそこはニンジャでしょ暗殺者なんだからもっと忍びなさいよ隠れなさいよそんなに自己アピールなんてしなくていいから何でこんな見た目上品な着物なんて羽織っているのよこれじゃバーサーカーの方がまだ忍んでいたわよっとそういえばコイツどっかでみたことあると思ったらキャスターに使役されていた門番じゃない死者がサーヴァントを召喚するなんて裏技使ったからシステムに影響がでたのねってことは正規に則るべくもないわよねってそもそも考えたらこれって―――― 「もし」 「……ブツブツ」 「……ふむ、其処の者。危害を加えるつもりは無いので出てきたらどうだ?」 そもそもアインツベルンが聖杯をマキリが令呪をトオサカが土地をそれぞれ受け持ってフユキの聖杯戦争が出来たのだけど元となる大聖杯は別場所で保管してあるはずよね召喚システムを司っているのが大聖杯なんだから異変が起きた場合は大聖杯に問題があると考えるべきかしら過去の聖杯戦争についてもう少し詳しくお爺様に訊いておくべきだったわね迂闊だったわこれじゃあイレギュラーに対する策が限られてしまうわ困ったものねでも見たところコイツ反英霊でもなければ何かしらの悪害をもっているわけでもなさそうだからそこまで重要視する問題かしら一応小聖杯の立場から見ても贄としての価値は十分あるみたいだし役職が挿げ替えられただけどでも考えれば―――― 「ええと、その恰好はコスプレ……ですか?」 「こすぷれ、とは?」 「その、特別なお仕事の服を着てみたり、普段着ることが出来ないような服を着て……楽しむこと?」 でもでもちょっと落ち着きなさい私論点がずれているわ大聖杯で叶う願いは広義的に叶えられるものだから具体的に願わないと大惨事が起きるわその点私たちアインツベルンの願いは最初から決定されていて間違う余地が無いからいいけど仮に譲って御三家以外が願いを叶える場合って大聖杯の事を知らないから下手な願いを叶えてしまったときにアインツベルンにも被害が来る恐れがあるのよね例えば自分を一番すぐれた魔術師にしてほしいって文字通り自分の魔術師としての実力が上がるか自分以上の実力の魔術師が全員いなくなるという可能性もあるのよね前者だったら別にどうでもいいけど後者だったら死活問題よアインツベルンなくなっちゃうもし大聖杯に問題が起きていたらもっとひどい斜め上の解釈をされる可能性もあるわて何れにせよ―――― ワー、スゴイ、ナガイ。ホントウノオサムライサマ? ハッハッハッ、ザンネンナガライッカイノヒャクショウゾ マタマタゴジョウダンヲ…… 「……って、何しているのよアサシン!」 ■ 「初めまして、小牧愛佳といいます。宜しくね」 「初めまして、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと申します」 「わー、日本語上手だね。日本に住んでいたの?」 「ううん、勉強した……って、そうじゃなくてっ!」 手元にあったディパックを振りかぶり、アサシンの顔面めがけて投げつける。 「何で談笑しているのよっ!」 「敵意も害意も皆無だったので、つい」 「つい、じゃないわよっ! 本当に貴方サーヴァント!?」 「はっはっはっ」 「ま、まぁまぁ。イリヤスフィールちゃん落ち着いて、ね?」 慌てて仲裁に入る小牧愛佳高校二年生。 確かにアサシンの発言通り敵意も害意も見られないが、問題はそこではない。そこではないのだ。 「~~~~~っ!」 「落ち着こう? ね?」 優しく諭され頭を撫でられる。 色々と言いたいことはあるが、とりあえずは落ち着く事も必要なのかもしれない。 何よりこの身は千年の歴史を持つアインツベルン。この程度で取り乱すのは喜ばしく無い。 「ふむ、仲の良い姉妹か。些か妹の方は癇癪持ちのようだが」 前言撤回。やっぱりコイツダメだ。 「お、落ち着いて。落ち着いて、ね?」 「おお、怖い怖い。恐ろしや、恐ろしや」 「マナカ、ちょっと離れてなさい? 巻き込まれても知らないわよ」 「だ、ダメだよ? 何をする気か分からないけどダメだよ!?」 【一日目/1時00分/C-6】 【アサシン@Fate/stay night】 [状態] 健康 [装備] 物干し竿(備中青江) [所持品] [思考・行動] 基本:? 1:マスター(イリヤ)に一応従う 【備考】 参戦時期は召喚前 【一日目/1時00分/C-6】 【小牧愛佳@To Heart2 XRATED】 [状態] 健康 [装備] [所持品] 基本支給品、ランダムアイテム×1~3 [思考・行動] 基本:ゲームには乗らない 1:諍いを止める 【備考】 参戦時期は二年進級後 ■ 覚えていないはずが無い。 貫かれた衝撃も。 抉り取られた心臓も。 噴き出す鮮血も。 消えていく生命も。 忘れるはずが無い。 確かに繋がっていたパスも。 刻んだはずの絆も。 傍にいた温もりも。 もういない存在を。 振る舞えぬなら取り繕う。 隠せぬなら騒ぎたてよう。 今はまだ。 もう暫く。 【一日目/1時00分/C-6】 【イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/stay night】 [状態] 健康 [装備] 令呪(アサシン)×3 [所持品]基本支給品、ランダムアイテム×1~2 [思考・行動] 基本:? 1:? 【備考】 UBW、死亡後からの参戦 No.016 深夜の図書館、少女が二人 投下順 No.018 ぼくの/わたしのいやなこと No.011 light step 時系列順 No.016 バカシアイ GAME START イリヤスフィール・フォン・アインツベルン GAME START 小牧愛佳 GAME START アサシン
https://w.atwiki.jp/kyo3nen/pages/234.html
誓子「ごめん、点棒減らしてきちゃった」 成香「だ、大丈夫ですよ。私の失点に比べたら……」シュン 揺杏「こらこら、励ます側が落ち込んでどーすんのさ」 成香「申し訳なさがいっぱいです……」 誓子「元気出して、後の三人がカバーしてくれるから……ね?」 成香「……はい」 揺杏「やっべーな、期待されちゃってるよ」 爽「その期待に応えられるように頑張って! そして私に楽させて」 揺杏「本音本音」 由暉子「……」シュッ 揺杏「ユキはなにしてんの?」 由暉子「せっかくだからポーズを考えとこうと思って」 揺杏「ポーズ?」 由暉子「二つに絞ったんですけど、どっちがいいと思います」 揺杏「あー、どっちもいいと思うよ、うん」 由暉子「悩みどころです……」 爽「ユキはマイペース極まりないなぁ」 由暉子「点数的にはまだ50回はリーチできますから」 爽「50回もリーチすることになったらすごい試合になるね」 揺杏「平均しても一人16回かー」 爽「じゃあそれがノルマってことで」 揺杏「いやいや、無理ってもんでしょ」 ネリー「うぅ~、ヒリヒリする……」 ハオ「どうかしたんですか?」 ネリー「もう無理だって言ってるのに先っぽだけでいいからって無理矢理……」 ハオ「は?」 ネリー「結局全部入っちゃったんだけど……すっごくつらくて苦しかったんだよ……」 ハオ「あの、一体何の話を?」 明華「これはいわゆる事案というやつでは?」 「あんまり厳しくしてるつもりはないけど、そういう問題起こされるのはさすがにね……」 智葉「……ネリー、相手は?」 ネリー「キョウタロウだよ?」 智葉「わかった……ちょっと出てくる」 明華「あ、私もついていきます。面白そうだし」 智葉「邪魔はするなよ」 ハオ「なにか食い違いがあるような気が……」 メグ「オヤ? 戻っていたのデスカ」 ネリー「うん、さっきね」 メグ「浮かない顔デスネ……心配しなくてもネリーの分は確保してマスヨ」 ネリー「ごめん、口がヒリヒリして痛いからラーメンはちょっと……」 「なんだ、ヒリヒリってそっちか」 ハオ「やっぱり」 ネリー「それでもちょっとおいしかったのは悔しいかも……」グヌヌ 京太郎「なんだ、いきなり呼び出して」 智葉「大した用事じゃないんだが」 明華「私もいますよー」 京太郎「ああ、たしか明るい華の明華さん」 明華「残念ですけど、読み方が違います。明華です」 京太郎「ああ、明華じゃなくて明華ね」 明華「そうです、明華です」 京太郎「うーん、この会話を書き起こしたら何言ってるのかわからなくなりそうだな」 智葉「……話を進めてもいいか?」 智葉「とりあえず、手を合わせたまま前に出してくれ」 京太郎「こうか?」 智葉「そのまま……よし、こんなもんか」グッ 京太郎「でさ、なんで俺はいきなり縛られてるんだ?」 智葉「安心しろ、落とし前をつけたら解放してやる」 京太郎「もの凄く不穏な言葉をありがとう」 智葉「一体ネリーになにをした」 京太郎「あー、そのことか……あれは悪かったと思ってるよ」 明華「意外にあっさり認めましたね」 京太郎「まぁ、俺もムキになってたとはいえ、半ば無理矢理だったからな」 智葉「責任を取るつもりはあるのか?」 京太郎「責任っつーか、今度お詫びをしようかとは思ってるけど」 智葉「そうか、逃げるなよ」 京太郎「わかってるよ」 京太郎「にしてもまさか辛いものが苦手だとは思わなくってさ」 智葉「……は?」 明華「ははぁ、やっぱりですか」 京太郎「あまりに拒否するもんだから、どうにかして食べさせられないかと熱くなっちゃったんだよ」 智葉「ちょ、ちょっと待て……一体何の話をしているんだ」 京太郎「なにって、タコスだけど」 明華「つまり、ネリーにタコスをあげたけど辛いのは嫌だと言われた。だからつい熱くなってちょっと強引に食べさせたと」 京太郎「まぁ、かみ砕くとそんな感じ」 智葉「……」 京太郎「でもメキシカンがどうとか言ってたのに、辛いものだって知らないとはな」 明華「タコスは辛い物ばかりというわけではないですよ?」 京太郎「え、そうなの?」 明華「はい、メキシコ的にはトルティーヤで包めばなんでもタコスだと聞いたことがあります」 京太郎「なんだその豆知識」 明華「謎多き女ですから」 京太郎「またそれか」 智葉「あー、んんっ」 智葉「一回、話を整理させてもらってもいいか?」 智葉「すまなかった……完全にこっちの勘違いだ」 京太郎「それはいいんだけど、どんな勘違いしてたんだよ」 智葉「てっきりお前がネリーを無理矢理押し倒したのかと」 京太郎「待て、どうしてそうなる」 明華「ヒリヒリする、もう無理、先っぽだけでいいから、無理矢理、辛くて苦しかった……みたいなワードのせいですねぇ」 京太郎「うん、それもう俺でも勘違いするわ」 智葉「なんにせよ、詳しく問い質さなかったのも原因だろう」 京太郎「まぁ、それはあるだろうけど……」 京太郎(あいつは俺を社会的に殺す気かっ) 京太郎「俺、そんなに飢えてるように見えるか?」 智葉「初めて会った時のことを忘れたのか?」 明華「男はみんなオオカミ、ともいいますし」 京太郎「ちょっとは否定してくれても良くないか!?」 京太郎「大体、俺にも好みってのがある」 智葉「竹井か?」 京太郎「久ちゃんは……まぁ、もう少し胸が大きければ」 智葉「わかった、そう伝えておこう」 京太郎「そのホットラインはやめてくれっ」 智葉「冗談だ」 明華「たしかに恋愛では胸の大きな方が有利と聞いたことがありますねぇ」 京太郎「ざっくりとしてるけども、まぁ一理あるな」 明華「ということは……おやぁ? もしかして私、口説かれてますか?」ポヨン 京太郎「おいガイト、通訳!」 智葉「通訳も何も終始日本語だ」 明華「いきなりというのもアレなので、まずは文通からでいいですか?」 京太郎「今どき奥ゆかしいなっ」 明華「それではアドレスを交換しちゃいましょう」 京太郎「あ、文通ってメールね」 智葉「仲良くなったところで、喉がかわかないか?」 京太郎「ん、ぼちぼちだな……外暑いし」 明華「そういえば……お昼ご飯のせいですかね?」 智葉「そうか、なら飲み物を買ってくる。少し待っていてくれ」 京太郎「気が利くな」 智葉「さっきの詫びだよ。昼はもう済ませたんだろう?」 京太郎「まあな」 智葉「リクエストは?」 京太郎「じゃあいろはすのハスカップ」 明華「私はアーモンドオレで」 智葉「せめてすぐ見つかりそうなものにしてくれ」 明華「さて、おしゃべりでもします?」 京太郎「するって言って始めるものでもないと思うけどな」 明華「では、質問の時間ということで」 京太郎「んー、じゃあいつも傘さしてるけど、なんか理由があるのか?」 明華「実は、お母さんの形見で……」 京太郎「そうか……それで実のところは?」 明華「今日みたいな日だと日傘です」 京太郎「だよなぁ……俺も入りたいぐらいだ」 明華「なるほど、相合傘ですね」 京太郎「日傘でやってるやつは見たことないけどな」 明華「じゃあ次は私の番ですね」 京太郎「なんでも聞いていいぞ」 明華「じゃあスリーサイズを」 京太郎「悪い、測ったことないから無理だわ」 明華「むしろ普通に答えられたらどうしようかと思いました」 京太郎「だろうな」 京太郎「そういえば、フランスってアルファベットのHは発音しないらしいじゃん」 明華「無音のアッシュですね。有音のアッシュというのもありますけれども」 京太郎「有音? 発音するってことか?」 明華「しませんよ?」 京太郎「謎だ」 明華「謎多き女ですから」 京太郎「この場合謎なのはフランス語の方なんだけどな」 明華「ちなみに辞書では区別のために単語の前に短剣符がついてたりします」 京太郎「見事に厨二心をくすぐりそうだな」 京太郎「話を戻すけど、フランス語でHは発音しないわけだ……するとさ」 明華「すると?」 京太郎「英語で言うヒロインはどうなっちゃうんだ?」ゴクリ 明華「ヒロイン……エロインですね」 京太郎「――!」 明華「?」 京太郎「じゃあ、自分がそのエロインになったつもりで一言」 明華「えっと……私、エロインです……みたいな感じですか?」 京太郎「よくやった!」 智葉「で、お前は白昼堂々セクハラか?」 京太郎「ず、随分と良いタイミングだな」 智葉「中学生か、お前は」 京太郎「いやぁ、ずっと前から疑問だったんだよ」 智葉「まったく……竹井が苦労するわけだ」 京太郎「えっと、この件に関しては見逃してもらえると……」 智葉「さーて、どうしたものか」 京太郎「そこをなんとかっ」 明華(この人、面白いですねぇ) 久「ん……京太郎は?」 まこ「トイレに行ったっきり戻らん」 久「そう」 まこ「まぁ、いつものことじゃな」 久「ふわぁ、なんか寝足りないかも」 咲「まだ試合までは時間ありますよ?」 久「もうちょっと寝ててもいいけど……ちょっと散歩してこようかな」 久「そういえば和と優希は?」 咲「仮眠中です。優希ちゃんはお腹いっぱいで動けなくなってそのまま」 久「お昼前にタコスだもんね」 咲「あはは……」 久「わかったわ。じゃ、行ってくるから」 まこ「迷子にならんようにな」 久「それはこの子に言った方がいいんじゃない?」 咲「むっ、私はそんなに迷子になってないです」 久(それはひょっとしてギャグで言ってるのかしら?) まこ(どの口が言うとるんだかの……) 久「準決勝かぁ」 久(一年生の時は、ふてくされてて間に合わなくて) 久(二年生の時は、人が集まらなくて個人戦のみで) 久「……」 久(そういえば、個人戦の最中だったわね) 久(あのチャンピオンにポッキーもらったのって) 久(でも試合の時はすごい敵意むき出しで) 久(咲が入部してやっとその理由がなんとなくわかったわけだけど) 久「にしてもあっつ……外に出るんじゃなかった」 久「どこか日陰、それと座れそうな場所は……あった」 久「ねぇ、隣いい?」 照「どうぞ」 久「……」 照「……」 久(どうしよう、まったくの予想外だわ) 久「……」 照「……」 久(案の定、会話もなし) 久(というか、どう声かけたらいいのか見当もつかないんだけど) 久(座るなんて言わないで回れ右すれば良かったかも) 照「……咲は元気?」 久「え、ああ……元気よ」 照「そう」 久「……」 照「じゃあ、京ちゃんは?」 久「相変わらずね」 照「……そう」 久(京ちゃん、ね) 久「一つ聞きたいんだけど、いい?」 照「かまわない」 久「そう……じゃあ」 久「なんであいつに会おうとしないわけ?」 照「……あなたには関係ない」 久「本当に関係ないって思う?」 照「知らない」 久「私は自分のことに手一杯で、会うまで忘れてたわけだけど、あなたは違うでしょ」 照「……」 久「はっきり言ってわけがわからない」 『私は負けない。あなただけには、絶対に……!』 久「あんなにこだわってるくせにね」 照「東京と長野は遠いから」 久「じゃあ今は? あいつ、このへんでうろうろしてるけど」 照「……――がいるから」 照「あなたが、京ちゃんのそばにいるから……!」 照「京ちゃんは転校してきたばかりの私に優しくしてくれたっ」 照「照ちゃんって呼んでくれたっ」 照「いつも一緒にいてくれた……!」 照「どれもあなたのおかげ、あなたの代わりで私は!」 久(誰かの代わりね……なるほど) 久「あいつさ、お菓子買うならいつもポッキーなのよね」 久「それに、落ち込んでるときは大体あなたが絡んでるし」 久「いい加減うざったいと思ってたのよ」 久「――決めた」 久「あなたには負けないとか言われたけど、そっくりそのまま返すわ」 久「さしあたっては団体戦ね。うちが優勝する」 久「そしてあいつのことも」 照「――っ」ギリッ 久「悪いけど一緒にいた時間はこっちの方が上だから。今も一緒にいるしね」 照「私は、京ちゃんのことを忘れたことなんて一度もない」 久「ならお互い頑張りましょうか。握手でもする?」 照「いらない」 久「そう……じゃあさようなら、宮永さん」 照「……」 久「あ、それと上埜って呼ぶのやめてね。今は竹井だから」 照「……竹井、久」 洋榎「ん、そろそろ時間やな」 由子「洋榎、しっかりなのよー」 洋榎「前の試合でははっきりせんかったし、今度こそ決着つけてくるわ」 恭子「決着って、竹井とですか」 漫「臨海には世界ランカーがおるんですけど」 「洋榎ちゃんやと、してあげることなくて寂しいわぁ」 恭子(代行に直接されたことって、このイメチェンぐらいなんやけど……) 洋榎「心配はいらへんで。しっかりカツも食べたし」 絹恵「そういえば外に出とったけど、カツ丼でも食べてたん?」 由子「ゲン担ぎにカツ丼とはまた安直なのよー」 洋榎「って、思うやろ」 漫「ということは、カツ丼じゃないんですか?」 洋榎「その辺は抜かりなしや。カツはカツでも串カツやからな!」 絹恵「そんなとこで奇をてらおうとせんでも……」 洋榎「じゃ、行ってくるでー」 絹恵「あ、お姉ちゃん前っ」 洋榎「あいたっ! メガネメガネ……」 恭子「また安直なボケを……」ハァ 絹恵「あれ、ぶつかったのは素ですよ」 由子「ということは、メガネのくだりはそれをごまかすためやね」 漫「ボケの解説されるとかえぐい……」 みさき『中堅戦、開始です』 揺杏(トイレで気合を入れ……もとい出すもん出してきたけども) 久「……」 明華「……」 洋榎「……」 揺杏(場違い感、半端ねーんですけど) 揺杏(いや、前からそうだけどさっ) 揺杏(竹井のねーさんと同レベルがゴロゴロってどう考えてもまずいでしょ) 揺杏(一緒に遊んだこともあるし、手加減してくれるってことは……)チラッ 久「?」 揺杏「……」コクコク 久「……」ニッコリ 揺杏(ダメっぽ……やっばいなぁ) 揺杏(もうここは焼き鳥覚悟で防御かな……) 洋榎「ところがどっこい、ロン、8000や」 揺杏「あちゃー」 明華「ロン、5800です」 揺杏「うげっ」 京太郎「ただいまー」 まこ「ようやっと戻った……もう始まっとるけぇのぅ」 京太郎「ああ、わかってるって……どれどれ」 京太郎「げっ、あいついきなり二連続で振り込んでやがる」 まこ「世界ランカーに姫松の主将、それにうちの部長が揃ってるとなれば、こうなるのも仕方なしじゃろうがの」 京太郎「下手したら飛ばされそうだな……岩舘、ふんばれよー」 咲「京ちゃん、あの人と知り合いなの?」 京太郎「まあな。久ちゃんとまこっちゃんもだけど」 まこ「それを言うたら、あちこち知り合いだらけじゃの」 京太郎「なんかやけに人脈広いな、俺ら」 まこ「その半分くらいはあんたのせいじゃろが」 京太郎「せめておかげって言ってくれよ」 咲「うわぁ」 咲(京ちゃんが女の子と知り合う場面がすっごく簡単に思い浮かぶ……) 咲「……」ギュッ 京太郎「なんだ、トイレ行きたくなったのか?」 咲「ちがいますっ」 久(さて、状況を整理しましょうか) 久(南入してトップは臨海で次いで姫松、うちはほぼ原点で有珠山が30000ちょっと) 久(てっとり早く試合を終わらせる方法として、最下位を集中攻撃というのもあり得る) 久(むしろトップはそれを狙ってくる可能性が高い) 久(うちと姫松は……どうかしら) 洋榎(清澄とうちは20000ぐらい離れとるけど、ひっくり返らない差ではなし) 洋榎(二位抜けできるなら有珠山が飛んでも問題ない……それはうちも向こうも同じやな) 洋榎(こっちは竹井を抑えつつ、有珠山が干上がるのを待てばいい……けど) 洋榎(それはつまらんなぁ。逃げたって思われるのも癪やん) 久(って、思ってそうね) 久(この前は決着が着かなかったものね) 久(となれば、私の方針は姫松を狙って順位をひっくり返すこと) 洋榎(ってな感じでこっちを狙ってくるんやろうな) 洋榎(となれば、うちの狙いは返り討ち) 洋榎(竹井から毟り取って決着やな) 久(制限時間は――) 洋榎(――臨海が有珠山を飛ばすまで……!) 明華「……」 明華(なにやら盛り上がっていますねぇ) 明華(ちょっと羨ましいです) 明華(さて、私は自分の仕事をこなしましょうか) 爽「うーん、まずいね」 誓子「東場だけで結構削られちゃったね……」 爽「それもそうなんだけど、完璧ロックオンされちゃったみたいだから」 由暉子「臨海ですか?」 爽「あれ、殺しにかかろうとしてるね」 成香「こ、殺しにですか?」ブルッ 誓子「たとえだからね?」 成香「あ、ですよね」ホッ 誓子「やっぱり私たちで削られたのが痛かったかなぁ」 由暉子「それでも揺杏先輩なら……揺杏先輩ならきっとなんとかしてくれます……!」 揺杏(大丈夫、まだあわてるような時間じゃない) 揺杏(って言いたいけどもさ!) 明華「ロン、3900」 揺杏(ゲロまずでしょ、これ) 揺杏(竹井のねーさんと姫松はお互いのことしか目に入ってないっぽいし) 揺杏(かといって隙を見せてくれるわけでもないし) 久「ツモ、2000・4000」 揺杏(出た、ダイナミックツモ) 揺杏(もう20000点かぁ……) 揺杏(どうしよ、マジで) みさき『前半戦、終了です』 「今のところ、あんまり動かへんねぇ」 絹恵「点数は結構動いてますよ? 有珠山から流れ出して」 「せやけど、それほとんど臨海が回収してない?」 漫「たしかに、うちは東場の加点からほとんど点数動いてないですね」 由子「清澄から取って、取り返されてってパターンはあるのよー」 恭子「あれはわざとやな、どっちも」 漫「わざと……清澄と殴りあってるってことですか?」 絹恵「そういえば、決着つけるって息巻いてた気がする……」 恭子「どういう勝負かはわからへんけど、有珠山は縮こまってて、臨海は試合を終わらせにかかってる」 由子「その結果、二人で殴りあう余裕がもらえてるってとこやね」 恭子「まぁ」 由子「なんというか」 恭子「あほやな」 由子「あほなのよー」 漫「み、身も蓋もない」 恭子「勝ち進むだけなら守備に回るか、有珠山刺すかで終わりやん」 由子「きっと、つまらんとか逃げに回ったと思われたくないとか、そんな理由であんなことやってるに違いないのよー」 絹恵「うっ、否定できひん……」 「え~? ライバルとの青春って感じしてええと思うけど」 恭子「そういうのは個人戦でやれって話にはなりませんかね?」 「もぉ、末原ちゃんか~た~い~」ダキッ 恭子「ちょっ、離してくださいっ」 「みんな麻雀漬けなんやから、こういうとこで楽しまんとあっという間に青春は過ぎ去っていくんよ?」 恭子「あーもう!」 由子「でも実際、女子のトッププロはほぼ灰色の青春を送っとるって噂なのよー」 絹恵「たしかに男っ気はホンマにないですね」 漫「麻雀強いほど男運なくなるって言われてますけど」 「てなわけで~、みんなここ一年でなんか男の人と接触あった?」 恭子「藪から棒すぎやしませんか? というか離してください」 「ええやんええやん、恋バナも青春の内なんよ?」 絹恵「とは言うても、うちって女子高なんやけど」 由子「お父さんと先生ぐらいしか思い浮かばないのよー」 漫「うちにくるお客さんとは時々話しますけど」 恭子「麻雀漬けでそんな暇あるわけないですよ」 絹恵(でも、そういえば去年の夏、あの人とサッカーしたような……) 由子(そういえばこの前、思いっきり胸を触られたのよー) 漫(そういえばつい最近、男の人とお好み焼き食べておでこ触られてタコスもらって……) 恭子(そういえば、あの時肩を触られたっけ……) 「ん~? 思い当たることがあったり~?」 絹恵「ないですっ」 由子「同じく」 漫「そ、そうですよっ」 恭子「ないったらないです!」 「あやしい、あやしいわぁ」 恭子「そ、そういう代行はどうなんですかっ」 「さ、洋榎ちゃんの応援しよ~」 絹恵(あ、話題そらした) 由子(露骨すぎなのよー) 久「よく考えたら分の悪い勝負ね……」 久「我ながらアホらしいとは思うけれどもね」 久「まったく、なにやってんだか」 京太郎「お疲れか?」 久「自分の無謀さにちょっと呆れてたとこ」 京太郎「なんだ、そんなの前からだろ」 久「そうなのよねぇ、もはや生き方ってやつ?」 京太郎「だとしたら不便そうだな」 久「試合の前もやらかしちゃったしね」 京太郎「試合の前?」 久「多分最大の敵を煽っちゃった」 京太郎「なんだそりゃ」 久「わかんないならいい」 京太郎「ちょっと待て、もしかして俺に関係あることか?」 久「さぁ、知らなーい」 久「でも、もし……もしも、宮永照と私のどっちかを選べって迫られたらどうする?」 京太郎「……照ちゃんと会ったのかよ」 久「偶然だけどね……それよりどうなのよ」 京太郎「いや、それはまぁ……すっごく困る」 久「そ、大体わかったわ」 京太郎「今のでなにかわかったのかよ」 久「まぁね。教えないけど」 久(すっごく困る……それって悩む余地があるってことよね) 久(少なくとも、結果が見えてるわけじゃない……) 久(さ、後半も気合入れていきますか) 京太郎「久ちゃんと照ちゃんか……」 京太郎「二人があったらどうなるのかって考えたことがないわけじゃないけど……」 京太郎「あの口ぶりだとあんまいい感じゃなさそうだったな」 爽「おお、迷える子羊よ」 京太郎「……」 爽「おお、迷える子羊よ!」 京太郎「繰り返すなよ、無視しにくくなるだろ」 爽「無視とはひどいね。せっかく旧交を温めようと思ったのに」 京太郎「お前なぁ、温泉の時のことは忘れてないからな」 爽「うっ、頭が……」 京太郎「なんでそっちが頭抱えるんだよ」 爽「あの後チカにたっぷりしぼられちゃった。テヘペロ」 京太郎「口で言うな、口で」ギリギリ 爽「あだだだだっ! 頭割れる、割れちゃうから!」 爽「ふぅ……ほんとひどいね、君は」 京太郎「温泉の一件以来、お前はあっちサイドだと認定したからな」 爽「あっちってどっちさ」 京太郎「制裁を加えてもいいサイド」 爽「んー、なんとも物騒だね」 京太郎「用がないならそろそろ戻りたいんだけど」 爽「だね、揺杏に甘いもの届けたし」 京太郎「やばくないか? あれ、下手しなくても飛ぶぞ」 爽「そこは頑張ってもらうしかないね」 京太郎「俺としては清澄が二位になるまでもてばどっちでもいいんだけど」 爽「本当に? ユキとの約束は?」 京太郎「うっ……」 爽「というわけで一緒に揺杏を応援しよう」 京太郎「俺が応援してどうにかなるものでもないだろ」 爽「たしかに。それで元気出るのはユキだからね」 京太郎「そういや、有珠山の中ではお前と真屋がツートップなんだよな?」 爽「自分でそう言うのもなんだけどね」 京太郎「なるほどなぁ、やっぱりあれを麻雀に使うのか?」 爽「あれ?」 京太郎「なんか連れてるだろ」 爽「え、カムイ見えてる? うっわ、こんな人初めてだ」マジマジ 京太郎「人を珍獣みたいに見るな」 爽「じゃあ珍人だね」 京太郎「それもやめろ」 爽「それにしても、本当に見えるんだ」 京太郎「なんとなく。長野に来た時も連れてたよな」 爽「あの時はパウチの出番かと思ったんだけど」 京太郎「パウチ? レトルトか?」 爽「男の子だし、そういうのに興味津々なのはわかるけどさ……」ヤレヤレ 京太郎「なんか無性に制裁を加えたくなってきたんだけど」 爽「じゃ、ユキかチカに手を出したくなったらいつでも呼んでねー」 京太郎「お前な……本気にしたらどうするんだよ」 爽「それはそれでいいんじゃないかな。行くとこにいくまで付き合うよ」 京太郎「その付き合いの良さには脱帽だ」 爽「ベッドの中のサポートも任せてね! パウチに頼んで盛り上げるから」 京太郎「それはいいから」 京太郎「……なんか疲れた」 爽「おお、きょうたろうよ、つかれてしまうとはなさけない」 京太郎「どこぞの王様か」 爽「イメージとしては教会の神父なんだけど。うちの学校的に」 京太郎「制服に十字架のデザイン入れちゃうぐらいだからな」 爽「ユキは気に入ってるみたいだけどね」 京太郎「短剣符とかも好きそうだな」 爽「現在進行形の黒歴史だ」 京太郎「ま、楽しめてるならそれでいいだろ」 爽「だね」 揺杏(点棒一万切った……) 揺杏(ユキ的に言えばリーチ9回分) 揺杏(それでこの面子……無理ゲーすぎる) 揺杏(このまま黙ってても死にそうだし、でかいの一発上がりたいなー) 揺杏(配牌は悪くないんだけど、上がれる気がしないのはどーしてだか……) 久「……」チラッ 久(死相が見えるわね) 久(こっちはこっちでこう着状態だし……) 久(ちょっと場を揺らしたら事態も動くかしら) 久(じゃあ、これで――)トン 揺杏「――ポン!」 揺杏(サンキュー、竹井のねーさん!) 洋榎「……」 洋榎(有珠山が自風、しかもドラを鳴いた……) 洋榎(いままで縮こまってたっちゅーのに、よっぽどいい手なんやろうな) 洋榎(それよりも、竹井……わざと鳴かせたか?) 洋榎(有珠山に上がらせようとしとるんやろか) 洋榎(だとしたら、逃げたってことでうちの勝ちやな) 明華(風の流れが……) 明華(これは中々に大きそうな) 明華「……」トン 揺杏「ポン!」 洋榎(また鳴いた……) 洋榎(巧遅より拙速かいな) 洋榎(その隙を突いて飛ばすのもありやけど、こっちが逃げた思われんのは癪やな) 洋榎(きわいけど……ここはオリるか)トン 久「ドンピシャ!」 洋榎「へ?」 久「ロン、7700!」 揺杏(そりゃないでしょ、竹井のねーさん!) みさき『今の振り込み、どう思います?』 理沙『あくどい!』プンスコ みさき『このような上がり方を得意としているみたいですけど』 理沙『とにかくあくどい!』プンスコ みさき『はぁ、わかりました』 まこ「ふむ、まさかここで姫松が振り込むとは」 咲「でも、今のってけっこう難しかったと思うんですけど」 まこ「だとしても、こっちの聴牌には気づいとったじゃろ」 咲「いつも通り、悪い方の待ちでしたよ?」 まこ「そういうことをやってくるのは十分にわかってたはずじゃが……」 京太郎「いいや、あれは結構性質の悪いやり方だったな」 咲「あ、戻ったんだ」 京太郎「あの二人、勝負みたいなことやってたからな。それを利用したんだろ」 まこ「勝負か……なるほど」 京太郎「自分は逃げたと見せかけて、愛宕姉の方からは逃げるようなことはしないって踏んで、不意を突いたってところか」 まこ「あくどいのぉ」 和「試合、どうなってます?」 京太郎「ゆっくり眠れたか?」 和「はい、調子もいいです」 咲「優希ちゃんは?」 和「熟睡です」 まこ「まぁ、目に浮かぶわな」 洋榎(あー、やられた) 洋榎(失態やな……判断にぶってたわ) 洋榎(でも――おもろいやん!) 久(さてさて、同じ手はもう通じないわね) 久(次はどうするかな) 明華(なにやら楽しそうです) 明華(これが夏の高校生……) 揺杏「――つ、ツモっ」 久(え、はやっ) 洋榎(なんや、ついとんなぁ) 明華(おやぁ?) 揺杏「6000オール!」 揺杏(よっしゃ! 焼き鳥回避っ) 揺杏(後はもうおとなしくしてよっと) 洋榎(図らずも制限時間延長か……) 久(まだまだ楽しめるってことね) みさき『中堅戦、終了です』
https://w.atwiki.jp/ranoberowa/pages/232.html
第192話:銀と銀の邂逅……なんつって 作:◆69CR6xsOqM カイルロッドは灯台から湖に沿って南下していこうとしたが、幾分もしないうちに微かな少女の声を聞いた。 「カイルロッド」 「ああ、聞こえたよ。東側の海岸のほうからだったな」 地図で言えばB-8にあたる場所だ。 本当に小さくにしか聞こえなかったので確かなことは言えないが助けを求めているようにも聞こえた。 もしそうであれば、ほおってはおけない。 「陸。何て言ってたかわかるか?」 「助けを求めてましたね。しかしこんな状況で無用心過ぎる気もします。 罠かもしれませんが、どうしますか?」 「行ってから考えよう」 そう言って銀に輝く髪を翻し、カイルロッドは駆け出した。 パチパチと焚き火が爆ぜる音がする。 薪の組み方も本格的で火力もかなり高く、それは藤花の着ている服と 何気なくデイパックから取り出した濃紺の外套、帽子をも乾かすに充分だった。 「その衣装は何なの?」 「さあ? 私のデイパックから出てきたところを見るとこれが支給品みたいなんですけど…」 困ったような顔をして答える藤花に苦笑する麗芳。 「あっちゃ~そりゃハズレたね。あはは、ご愁傷様」 「そういう麗芳さんはどうなんですか?」 少しムッとして尋ね返す。 「わたし? わたしのは…これ」 そういって道服の腰に挿し込んでいたホルダーから鉄棒を取り出す。 「最初は雷霆鞭の類の武宝具かと思ったけど、ぜ~んぜん見込み違い。 力入れても何にも起こらないしただの鈍器だわ。ま、素手よりマシだけどね」 肩を竦める。 しかし不思議そうに鉄棒を見つめる藤花に疑問を抱く。 「どうしたの藤花ちゃん。この武器知ってるの?」 「え、…はぁ、多分。少しそれ貸してもらえますか?」 麗芳はつい何気なく藤花に棒を手渡した。 表面上は変化はないが、この時少し麗芳は緊張する。 もし武器を手にしたとたん、相手が豹変して襲い掛かってきても対応できるように。 『ちょっと考えなしだったかな? また淑芳ちゃんに馬鹿にされそう…。 でもこの子弱そうだし、いざとなったら圏もあるしね。うん、おっけ問題なし!』 そう、麗芳の得意とする武器、「圏」(長さ一尺ほどの鉄輪)は普段は金の指輪として麗芳の指に嵌っているため主催者側が武器と判断できずに没収されなかったのだ。 麗芳のそんな心配をよそに藤花は棒を受け取ると柄の部分についているスイッチを押した。 バチィッ!! 「きゃっ」 「うひあっ?」 いきなり鉄棒に雷が迸り、驚いて間抜けな声を出す麗芳。 藤花もまた、予想以上の電撃に驚いて思わず鉄棒を取り落とす。 「な、ななななななんなの、これ?」 「吃驚したぁ~、だ、大丈夫でしたか麗芳さん?」 「う、うん。それより…」 「え~と、これスタンガンです。多分。 いや、これはスタンロッドっていう奴かなぁ」 「すたんがん? すたんろっど?」 聴きなれない言葉に思わず問い返す麗芳。 藤花はスイッチに触れないよう、落ち着いてスタンロッドを拾い上げる。 「ここにスイッチが付いているでしょう? ここを指で押すことで芯に電流が流れる仕組みになってるんです。 普通は人が気絶するくらいのものなんですけど…」 「いや、気絶じゃすまないって絶対。象でもパツイチで昇天しそうな勢いだったよ?」 抗弁しかけて、はたと麗芳は気が付く。 『や、やば。圏じゃ防ぎきれないし、もしかして今麗芳ちゃんピンチ!?』 しかしそんな心配は杞憂だった。 藤花はそのスタンロッドを普通に返してきたからだ。 「はい、扱いに気をつけないと自爆しちゃいますよ?」 「え? あ、ありがと」 麗芳はきょとん、とロッドを受け取ると腰のホルダーに収めた。 そしてため息をつき、藤花の肩を軽く叩く。 「ハァ~~~藤花ちゃん、あんたいい子だねぇ~~」 藤花を疑ったことをちょっぴり反省する麗芳であった。 「どうしたんですか、いきなり?」 麗芳は何でもないと手を振り、再び焚き火の傍に腰を下ろす。 「変な麗芳さんねぇ」 「あ…」 その言葉にふと麗芳は藤花を振り返り、まじまじと見つめる。 その少し寂しそうな表情に藤花は首をかしげた。 「あ、いやぁ…今の、淑芳ちゃんの言い方にすごく似てたからさ。 ちょっとビックリしちゃって」 「しゅくほう…さん、ですか?」 「うん、わたしの双子の妹。わたしの金の部分をそっくりそのまま銀にしたら淑芳ちゃんの出来上がり。 あ、わたしよりかは身体の発育は遅いんだけどね。嫌味言うのと男の人に惚れるのが趣味でさ…」 そんな風に楽しげに語る麗芳を見て藤花は微笑む。 悪し様に言いながらも、その妹に対する愛情が伝わってきたからだ。 しかしあることに思い至り、藤花は顔を曇らせると恐る恐る口を開いた。 「あの、それで淑芳さんはこの島に……」 麗芳の口の動きがパタリと止まる。少し俯いて静かに答えた。 「いるよ。だから、絶対に見つけ出さなくちゃ。 あの子は頭いいし、術も得意だけど腕っ節はからきしだからね。 …わたしが、守ってやらないと…」 金の瞳に決意を宿らせて誓いの言葉を吐き出す。 この世界に落とされた麗芳は光遁の術を使って空を飛ぶ雲を呼び出そうとしたが、 全く発動せず、仕方なしにしばらく全力疾走しながら数時間、淑芳を探し続けたらしい。 しかしどんな不運か誰にも会うこともなく、この森で力尽き夜営していたのだ。 神仙の中でも高名な太上老君の弟子、金仙華児たる自分がこれくらいで疲労してしまうことで 麗芳はこの世界において自分の力が制限されていることを強く感じてしまったという。 語りながら自分の無力さに歯噛みし打ち震える麗芳。 藤花は居たたまれなくなり、夜空を見上げた。夜明けは…近い。 麗芳の呟きが聞こえる。 「淑芳ちゃん、きっと今も泣いているわ…」 「ふえ~~ん、誰かぁ~~~助けてぇ~……麗芳さぁ~~ん!」 島の東側の海岸線、そこに座礁している難破船のメインマストの頂上に淑芳は引っ掛かっていた。 数時間前の話。 B-8の海岸線に飛ばされた淑芳は手持ちの紙と鉛筆で十数枚の呪符を書き上げると、 麗芳たちを探すために行動を開始した。 しかし光遁の術で上空から麗芳を探そうと格好つけて崖から飛び降りたところ、 術が発動せず、まさに海へと死のダイブを敢行した形になってしまったのだ。 「うっきゃあ~~~! り、臨兵闘者以下略っ、天風来々急々如律令ぉぉ!!」 慌てて作ったばかりの呪符をばら撒き、適当な呪文と共に突風を起こして身体を巻き上げたが、 術の威力も持続時間も足りずにあさっての方向にぶっ飛んでしまった。 そして偶然傍にあった難破船のマストに襟元が引っ掛かり、あやうく窒息しかけたものの、 何とか身体を支えて事なきを得た…が、今度はそこから降りられなくなり今に至る。 「ああ、何て不幸なわたし……美少女薄命とは私の為にある言葉なのね… いいえ、違うわ。そう、ここは超美形でたくましい運命の王子さまが白馬とともに現れて 薄幸のヒロインであるわたしをを颯爽と助けてくださるに違いありません! そうに決まってますわ!」 『淑芳…遅れてごめんよ。愛してる…』 『ああ、私の王子さま…永遠の愛は確かにここにあるのですね…』 「なーんちゃって、なーんちゃって!」 妄想をかき消すようにジタバタと手を振り、マストの上で器用に暴れる淑芳。 そんな淑芳を崖の上から遠巻きに見つめる二つの影があった。 「なぁ、陸。あれって助けたほうがいいのかな?」 「さぁ、あのままにして置いたほうが幸せかもしれませんね……」 【E-7/森の中/一日目、05:15】 【宮下藤花(ブギーポップ)】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:支給品一式。デイパックの中にブギーポップの衣装 [思考]:麗芳と会話しながら服を乾かす/ゲームからの脱出 【李麗芳】 [状態]:健康 [装備]:凪のスタンロッド [道具]:支給品一式 [思考]:宮下藤花と会話しながら体力の回復/淑芳を探す/ゲームからの脱出 【B-8/海岸の崖、その直下の難破船/一日目、05:15】 【李淑芳】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:支給品一式。配給アイテム不明。 [思考]:なんとかこの状態から抜け出したい/麗芳を探す 【カイルロッド】 [状態]:健康 [装備]:なし [道具]:支給品一式。陸(カイルロッドと行動します) [思考]:とりあえず目の前の少女を助けよう/陸と共にシズという男を捜す /イルダーナフ・アリュセ・リリアと合流する ←BACK 目次へ(詳細版) NEXT→ 第191話 第192話 第193話 第099話 時系列順 第244話 第152話 李麗芳 第211話 - 李淑芳 第244話 第152話 ブギーポップ 第211話 第114話 カイルロッド 第244話 第114話 陸 第244話
https://w.atwiki.jp/game_rowa/pages/90.html
「――ペルソナァッ!」 鬱蒼と茂る木々の群れ、日も差さぬ暗闇の中。 思わず陰気に包まれそうなその空間に、一つの声が溌剌と響いた。 放たれた声の主は、見るからに体力が自慢という様子で常にステップを崩さぬ緑ジャージを着た茶髪の少女、里中千枝。 気合と共に高く振り上げられた彼女の右足は、美しい軌道を描いて宙に浮いたカードを捉える。 それを受けてパリンと割れるカードに伴うように、彼女の傍らに像が一つ浮かび上がった。 トモエと呼ばれるそれは、千枝の心の具現(ペルソナ)だ。 その手に持つ薙刀を縦横無尽に振り回したトモエは、主の激情に応えるように敵対者へと向かっていく。 「――ナイト!」 「キリッ!」 一方で、千枝と対峙する白いドレスに金髪の少女――ゼルダもまた、自身の使役する使い魔へと指示を投げる。 威勢よく返し主の願いを叶えんと飛び出したその魔物は、キリキザンと呼ばれるポケモンの一種だ。 その身を包む甲冑のような甲殻と頭から伸びる一陣の刃は、彼が戦闘に長けた存在である事をこれでもかと主張している。 ペルソナとポケモン、それぞれ異なる世界の異なる理の中で、しかしどちらも主の命に従い戦ってきたその力は、瞬間激突する。 トモエの薙刀とキリキザンの鋭利な刃。それぞれの得物がぶつかる甲高い金属音と共に周囲に発生したのは、あまりのエネルギー故に両者の間に収まりきらなかったインパクトの波だ。 木々が呻き、葉が吹きすさぶそれは、しかし歴戦の少女たちにとっては既に日常も同然の事。 無様に悲鳴を上げることもしないが、それでも予想以上のその威力は、相手の実力を推し量るには十分すぎるものだった。 「トモエッ!」 ギリギリと鍔迫り合いを繰り広げる自身の使い魔にいち早く声をかけたのは、より使役する戦いに慣れた千枝のもの。 主の意を汲み取って瞬時に退いたトモエはそのまま、手に持った薙刀を頭上に掲げ勢いよく振り下ろす。 脳天落としの名を持つその一撃は、千枝が長らく愛用してきた必殺の一撃だ。 こうした物理技は放つだけで自身の体力を大きく消耗するのが玉に瑕だが……この相手に全くのリスクなしでは勝利を掴めないと判断したうえでの行動であった。 「キリィッ!」 逃げられぬ、と判断したか。舌打ちにも聞こえる鳴き声と共にキリキザンはその一撃を自身の両手のみで受け止める決断を下した。 果たして瞬間、クロスされたその腕の上にトモエの薙刀の刃先が一寸の躊躇もなく到達するが、爆発音にも似た衝撃を伴って接触した彼らの攻防は、先ほどのような拮抗を見せず。 千枝の身を削って放たれたトモエの一撃は、何らの技を用いずただ受け止めただけのキリキザンの身体を、彼が立つ地面一帯ごと大きく沈ませた。 「キ……リ……!」 呻きながらも、キリキザンは萎えぬ“まけんき”で薙刀の先にあるトモエを睨みつける。 だがそれに、彼女は応えない。何ら変わらぬ無表情で以て、その薙刀をキリキザンに突き立てんとする。 「させないッ!」 だが瞬間響いたのは、意識外から届いた女の声だった。 思わずそちらを振り向いた千枝は、キリキザンを使役するゼルダが千枝自身に向けて放った三本の矢を視認する。 ただの矢程度、どれだけ勢いづいていてもトモエならば十分対処が可能だが、千枝には回避も撃墜も難しい。 「お願いッ!」 焦りと共に放たれた千枝の叫びに呼応して、一瞬のうちに千枝のもとへ戻ったトモエ。 横薙ぎに薙刀を振り、放たれた矢を全て撃ち落とすがゼルダの攻撃は止むことを知らない。 チラと視線を動かせば、動きは緩慢ながらも穴から這い上がろうとしているキリキザンが視界の端に映る。 「ナイト、魔物ではなくあの女性を狙ってください!恐らくは彼女が死ねば魔物も消えるはず!」 ゼルダの飛ばした指示に頷くキリキザンを見ながら、このままではまずい、と千枝は内心で歯噛みした。 恐らくはこの戦いの中で注意深く観察をすることで、ゼルダは自分とペルソナは一心同体、文字通りの運命共同体であることに気付いたのだろう。 だからこそキリキザンを助けるという名目の中で放ったのだろう矢を未だ途切れさせることなくこちらに向け放ち続けているのだ。 どうするべきだ、と思考を巡らせる。 後数秒ほどで自身はゼルダの攻撃を躱しながら、トモエでキリキザンの相手もしなくてはならないという状況に追い込まれるだろうことは容易に想像ができる。 ただの木製で狙いもそこまでの精度ではないゼルダの矢も、千枝にとっては一本一本が致命傷足り得るのだ。何としてでも躱さなければならない。 だがそうして自身の身を案じて逃げを打っているだけではペルソナに集中を注げず、待っているのはジリ貧からの敗北だ。 キリキザンを引き付ければ或いはゼルダからの矢は誤射を恐れ止むかもしれないが、それでもトモエを一瞬でも突破されれば自分の負けである。 そして、この場で負けてしまうということは、つまり――。 (――ッ) 脳裏に蘇るは、同郷の仲間であった巽完二の最期の瞬間。 呆気なく、抗いようもなく、彼はその命を奪われてしまった。 あんな風には、なりたくない。私は、こんなところで死にたくない。 死の恐怖に打ち震えた彼女はその全身に突き抜けるような悪寒を感じ……そして皮肉にもそれによって冴えた頭が、この状況を打破しうる戦法を閃いた。 「ペルソナッ!」 キレの衰えぬ後ろ回し蹴りで、彼女は勢いよくカードを蹴り飛ばした。 はじけ飛んだ金色のカードの破片が、ペルソナに次の行動を指し示す。 主の命を受け縦横無尽に薙刀を振り回したトモエの背後から、全てを凍てつかせるような冷気を纏った暴風が到来する。 ブフーラと呼ばれるその魔法は、その場に吹雪を呼び起こす超常のもの。 予想だにしていなかったその反撃方法に、ゼルダの矢は狙いを外し彼方へと飛んでいく。 だが、千枝の反撃はこれで終わったわけではなく。 彼女の放った吹雪は矢を飲み込んだ勢いそのまま、ゼルダの元へとその冷気を届けようとしていた。 「嘘、そんな、私……!」 勝利を確信しかけていたところに予想外の攻撃を受け、思わず立ち尽くすゼルダ。 何の有効な対処も出来ぬまま、その身体は吹雪に蹂躙――されない。 ブフーラがゼルダに到来するその直前、彼女が騎士と呼ぶ僕がその身を盾にして吹雪から彼女を庇っていたからだ。 「ナイト!」 呼ばれたキリキザンはしかし、振り返るどころか鳴き声をあげる余裕すらない。 それだけの傷を負ってなお主の盾になろうとするのは、それが自分の使命であると、ただそれだけのこと。 主が誰であれ情を介在させず忠実なる僕であろうとする彼の姿勢は、ある種ドライとさえ言える。 だがしかしゼルダは彼の姿に、自身のナイトに相応しいと感じるだけの気高い精神を見た。 そして同時に、彼にこんなところで倒れてほしくない、とも。 「お願い、負けないで……私のナイト!」 必死に手を合わせ、キリキザンの背に祈るゼルダ。 果たしてその願いは――届いた。 「キリィ!」 鳴き声と共に吹雪を蹴散らし飛び出すキリキザン。 その身にブフーラによるダメージがさほど見られないのは、はがねタイプである彼にこおりタイプの技は“いまひとつ”の相性でしかないからだ。 異なる世界の異なる理の中にあってなお、キリキザンの身体は吹雪を押しのけダメージを軽減したのである。 だがそんなポケモンの相性など、魔法を放った千枝は勿論キリキザンを使役するゼルダも知る由はない。 だからこそその場にいる誰もが、『ゼルダの願いが届いた』のだと、そう思ってしまうのも仕方のない話であった。 「キリッ!」 呆気にとられた千枝を置いて、トモエの目の前にまで肉薄したキリキザンの右腕が眩く光を放つ。 まずい、と千枝は咄嗟に防御態勢へ移行しようとするが……しかしもう既にキリキザンの攻撃は完了していた。 「キリキ……ザンッ!」 「きゃあ!」 横一文字に浮かび上がる斬撃の跡は、彼の持つ“つじぎり”の一撃が決まった証だ。 トモエへと放たれたその攻撃のダメージはそのまま千枝へとフィードバックし、ただならぬ衝撃と共に彼女を後方へと吹き飛ばす。 小さく悲鳴をあげた彼女の身体はそのまま背中から勢いよく木へ打ち付けられ、そのまま重力に伴って地に落ちた。 言うなればそれは、千枝にとってはどうしようもない確かな隙。 元の世界であればシャドウに追撃を許していただろうこの状況はしかし、こと仲間もいない今に関しては文字通り命取りであった。 そして当然ゼルダも、こんな絶好のチャンスを見逃しはしない。キリキザンへと指示を飛ばし、今度こそ千枝の息の根を止めようとする。 (嫌……!死にたくない……!) 刻一刻と迫るキリキザンの躊躇なき刃を前に、千枝はどうにか延命の余地はないかと思考を巡らせる。 回避……それは叶わない。全身に迸る痛みが、彼女の行動を阻害していた。 トモエでの防御……それも駄目だろう。薙刀で防御出来れば幾らかマシかも知れないが、それでも彼女へのダメージは自分へのダメージと同義なのだから。 では、どうしようもないのか? そう考えて再び、先ほど命を奪われた完二の姿が瞼の裏を過った。 あんな風に死にたくない。この殺し合いが始まってから幾度となく考えたそのフレーズが、限界を迎えつつあった彼女を突き動かす。 抱いた恐怖を枷ではなく糧として、千枝は痛む体を押し勢いよく立ち上がった。 今までを忘れさせるようなその俊敏な動きにはキリキザンも目を見張ったが、しかしそれで今更攻撃をやめるはずもない。 刃を研ぎ澄まし迫る彼を前に、千枝は最後の力を振り絞りカードを蹴りつける。 「死んで、たまるかぁぁぁぁぁぁ!!!」 全身全霊を込めた絶叫と共に彼女がトモエへと命じたのは、今現在の彼女が持ちうる最強の切り札。 彼女に残った体力の全てを代償として放たれたその一撃の名は、ゴッドハンド。 まさしく神の鉄槌と呼ぶに相応しい黄金の巨大な拳骨は、技を放たんと構えていたキリキザンへと刹那の後に到達する。 「キリィ!」 だがキリキザンは、その攻撃を回避しようとはしない。 どころかまるでそれを待っていたとでも言わんばかりに、その身体を白銀に光り輝かせゴッドハンドを受け止めようとする。 「行っけぇぇぇぇぇぇ!!!!」 「キリキ……ザンッ!」 瞬間、千枝の全力を込めたゴッドハンドをその身一つで受け止めたキリキザンもまた、意地で最後の技を発動する。 彼がこの瞬間まで温存したその技の名前は、メタルバースト。 自身が最後に受けたダメージを、増幅して敵へと跳ね返すキリキザンの必殺技だ。 そして、彼が最後に受けたダメージは、もう“いまひとつ”のダメージしか与えられなかったブフーラではない。 ポケモンの技相性を無理矢理はめ込むのであればかくとうタイプの――つまりはがねとあくのタイプを持つキリキザンには“ばつぐん”の効果を持つ――ゴッドハンドの一撃であった。 勿論ただでさえ高い威力を持つゴッドハンドを4倍にも増して受け止めるのは、キリキザン本人にも多大なダメージを与えるが……その分だけ、メタルバーストの威力も上昇する。 意地と意地のぶつかり合い、どちらも一歩も引かぬ頂上決戦が、そこにはあった。 どちらも満身創痍故に、どちらも負けられぬ故に、そしてどちらも自身の技に絶対の自信を持つが故に。 どちらも限界を超えてもなお倒れることはなく、限界を超えたその激突は、周囲の木々を嘶かせ薙ぎ倒させる。 「ペルソナァァァァ!!」 「キリィィィィ!!」 そしてキリキザンの身体は遂に、トモエの金色の拳に負けぬほど、否それさえも覆い尽くすほど眩く輝きを放って――。 ――深夜を照らしつくす光と共に、辺りは衝撃に包まれた。 ◆ 夢を……見ていた。 あの子が私よりずっと先を歩く夢。 小さいころから友達で、ずっとずっと自分より可愛くて、いつもいつも自分より皆に期待されてた女の子。 成長すればあの子に並べるかなんて思っていても、自分よりあの子の方がずっと大人になるのが早くて。 気付けばどうしようもないくらい女の子としても人間としても、彼女との距離は広がっていった。 自分が男の子みたいに無邪気に遊んでいるうちに、あの子は慎ましい女性としての礼儀作法を身に着けていて。 自分が将来をどうしようかなんて考えてもいない時から、あの子は次期女将として未来を見つめて頑張っていて。 周りの男の子が可愛いって言うのも、いつもあの子ばっかりで。 それでも自分を一番の親友だって言ってくれるあの子の存在が、嬉しいはずなのにどうしても心苦しい瞬間があって。 だから、そんな息苦しさを覚える日々の中で突然飛び込んできた“彼”は、自分にとって特別なものだった。 初めて出会った、あの子をよく知らない、私とあの子を並べて比較しない男の子。 一緒にテレビの中に飛び込んで、変なクマのマスコットに出会って命を狙われかけて、一緒に街の異変を解決しようなんて言いあった存在。 だから私はきっと、彼に惹かれたんだと思う。 これが恋とかそういう感情で言い表すべきものなのかどうかは正直よくわかんないけど。少なくとも彼は私にとって凄く大切な存在だった。 これから先何が起こったって、その気持ちと感謝に変わりはないはずだとそう思ってはいるけれど。 けれど……結局彼もあの子を選んでしまったのは、どうしようもない事実だった。 色々あってあの子も一緒に力を得て戦う仲間になった後、彼とあの子は仲良くなって、自分の知らない間にお互いただ一人だけの“特別な関係”になっていた。 あの子が私に弾む声でそれを報告してくれた時、親友の恋愛が成就した事は確かに叫んでしまうほど嬉しかった。それは紛れもない事実だ。 だけれどもそれと同じくらいに、自分の手はもうあの子に永遠に届くことはないのだろうという寂しさを抱いたのも、同じくらい誤魔化しようのないくらいの事実だった。 別に彼にあの子じゃなく私を見てほしいだなんて言うつもりはない。っていうかあの子を泣かせるような男なんてこっちから願い下げだし、そもそも彼はそんな人じゃない。 でも、それでも。二人して一斉に私を置いていかなくてもいいじゃないかって、そう思ってしまうのも、どうしようもない事実だった。 前までは私の特等席だったあの子の隣は、今や彼に取られてしまった。 前までは私と一緒に過ごすこともあった彼の放課後の時間は、今やあの子が独占して付け入る余地なんてない。 当然だよね、分かってる。彼が彼氏だなんて素敵だよね、あの子が彼女だったら、ゾッコンになるって。 でも、私はどうなるの? 二人に置いていかれたら、私は一体自分の存在意義をどこに感じればいいの? いじめられっ子を助ける正義のヒーロー?それ私じゃないと出来ないこと?わかんないよ、私は一体何なの? 楽しくてあっという間の日々の中、いつもと変わらない仲間たちと一緒に過ごしていても、どうしてもその考えは私の裏側にずっと付き纏ってきて。 いよいよ漠然とした不安が私の声を借りて叫びだしそうになったその時に、私はこの殺し合いに呼ばれてしまった。 言われたことやこの殺し合いの意義なんかは正直わかってないけれど、少なくともこんな所で死にたくはない。 こんなところで死んだら、あの子とちゃんとお別れも出来ない。死因を勝手に霧の仕業にされて私の存在を皆が忘れていくなんてなったら、そんなの耐えられない。 放送で私の名前が呼ばれても、誰も気付いてくれないかもしれない、すぐに忘れてしまうかもしれない。 そんなの嫌だ、私はここにいる。ちゃんと生きてる。他の誰でもない私として。 それに、まだ自分が何をしたいのか、何者なのかもよくわかっていないのに、終わるわけにいくもんか。 私には誰かを殺してまで叶えたい願いなんてないけれど、それでも何も残せないまま死んでしまうくらいなら。 ――私は、誰かを殺してでも生き抜いて見せる。 ◆ 「……うっ」 不意に視界に刺激を感じて、千枝は目を覚ました。 仰向けのまま何とか瞼をこじ開けて空を見てみれば、先ほどよりも空は幾分か赤らみを増していた。 戦いが始まった時間から考えればどうやら少なくとも1時間以上は眠っていたらしい。 のんびりしている場合じゃないかとぼんやりとする頭を振りながら体を起こした千枝は、次に自身の身体と周囲へと目を向ける。 響く全身の痛みはどうやら、気を失う直前あの赤いモンスターが放った技のダメージによるものらしい。 周囲の木々が薙ぎ倒され周囲半径5メートルほどがほとんど更地になっていることを考えると、なるほど彼は身体の小ささに似合わぬ攻撃力の持ち主だったようだと、改めて戦慄した。 ――シャドウとの戦いの中でもなかなか目にしないような威力を前にして、彼女が生きていられたのは当たり所がよかったという幸運が一つ。 そしてもう一つは、彼女デイパックの中で眠っている一つのアイテムの効果によるものだった。 守りの護符と呼ばれるそれは、何ら知覚せずとも所有者の防御力を僅かながら向上させる効果を持つ。 千枝が元の世界で使ってきた装飾品と比べても低い効果しか持たぬそれであるが、しかし結果として今それがなければ彼女の命がどうなっていたとも知れないのだから、中々馬鹿に出来ぬ代物であった。 「――って、ぼーっとしてる場合じゃ無い!」 自身の安否や周囲の惨状に気をやっていた千枝であるが、ふと大事なことに気付き声を荒げた。 彼女が気にかけていることは一つ、先ほどまで戦っていた少女はどこにいるのか。 ともかく大慌てで周囲を見渡して、ほどなくして彼女は見つけた。 木の根元を枕代わりにして未だ眠り続ける白いドレスの少女の姿を。 「……こんな子まで、殺し合いに乗ってるんだ」 足を引きずりつつ何とか少女の目の前に立ってから、千枝の口から漏れたのは同情のような響きだった。 先ほどまで命の取り合いをしておいてなんだと言われるかもしれないが、一度寝てすっきりした頭で改めて見てみると、こんな少女と殺し合いをしていたというのが何だか嘘のようだ。 眠っているだけだというのに、そまるで王子を待ち続ける眠り姫のように可憐な彼女の姿を見ていると、今がどんな状況か忘れてしまいそうになる。 「でも、殺さなきゃいけないよね。そうじゃなきゃ、いつか私が殺されちゃうかもしれない……!」 しかしそんな甘い自分を切り捨てるように千枝の口から漏れたのは、やらねばやられるかもという原始的な生存への願望と、何より死への恐怖だった。 今回は確かに自分が相手の生殺与奪権を握っているかもしれない。 だがもしまた襲われたら?最初から自分を狙えばいいと分かっている彼女を相手にして、同じような勝利を掴める確信がどこにある? 浮かび上がる様々な疑問に対して、やるならば今だと心が囁く。 それに反対しようとする正義の味方であろうとする自分を、今の自分にとっては何より生き残ることが第一だと必死に抑え込む。 生きたいという心の声のままにデイパックへ手を突っ込んだ千枝が掴んだのは、鬼炎のドスと呼ばれる一本の短刀であった。 その刀身を隠していた鞘を地面に投げ捨てて、千枝は震える手でそれを逆手に構える。 震えを抑えようと両手で握りしめるが震えは止まらず、生理的な忌避感から込み上げて来る吐瀉物は何とか喉奥に押し戻す。 自分との内なる葛藤を繰り広げながらドスを頭上へ掲げた千枝は、そのままその刃の真下に無防備な身体を晒す少女を置き、その腕を振り下ろす為大きく息を吸い込んで。 「――ふざけんじゃねぇ!」 突如背後から響いた低い男の怒声に、思わず振り返った。 ◆ 数十分前、A-5エリア、研究所付近にて。 得体のしれぬ存在複数体に襲われた錦山彰は、その身体を休め思考を深めるために海へ向け歩いていた。 勿論向かう先はB-5エリアへと繋がる橋なのだが、そこへ一直線に向かえば先ほどの鳥人間をはじめとして参加者とかち合う可能性が非常に高い。 どころか向こう側のエリアに殺し合いに乗った人物がいれば一本道で襲撃される可能性だって0とは言い切れないのだから、馬鹿真面目に真正面から行くのはハイリスクであった。 なれば一度橋を俯瞰で見られる場所から観察し、横断者などの様子を見たうえで渡ればいいだろうと、そう考え敢えて海沿いに移動するルートを取ったのだが。 「はっ、ツイてるぜ。まさか橋を渡る必要すらなくなるとはな」 そうして海沿いに移動を開始して早々に、止め木にロープで繋がれている一隻の水上バイクを発見した。 白を基調としてところどころに気品を感じさせる茶を織り交ぜたその船はJetmaxと言う逸品である。 一応周囲に警戒しつつ、恐らくは誰かの支給品ではなく現地に元から置かれていた品なのだろうと当たりをつけた錦山は、これ幸いとばかりにその船体へと乗り込んだ。 備え付けられていたキーを回してエンジンをかけ、大海原へと飛び出す。 Jetmaxの凄まじいスピードによって海が水しぶきをあげ幾らかスーツを汚すが、しかしそれに付随する不快感すらも猛スピードで風を切る快感の前には無に等しい。 それでも万が一海中ないしは地上からの攻撃で海に投げ出されれば死は間違いないと、常に視線を動かし警戒を欠かすことはない。 忙しなく視線を動かしつつ、しかし挙動は小心者のそれではなくあくまでも威圧感を持って組長の威厳を周囲へと示す。 誰が見ている訳でもないが、少なくとも自分は見ているのだ。地位に恥じない振る舞いをしなくては。 殺し合いにびくついて恐怖を抱くような小物では、いつまで立っても東城会の頂点になど立てはしない。 そんな風に考えて、錦山は思わず自分自身の思考そのものが馬鹿馬鹿しいと自嘲する。 自分が憧れた風間は、こんなチンケな事を考えたこともないだろう。そんな存在であれば自分は極道なんかを志してはいなかったはずだ。 自身の地位に相応しい所作を心がけてしまった時点で、自分は極道の頂点に相応しくないと自分自身で認めてしまっているようなものではないか。 そんな自嘲を抱いて、自分自身さえ信じられなくなった哀れな不信感の塊は、聞いている方が悲しくなるような乾いた笑い声を漏らした。 (お前は一度だってこんな苦しみ抱いたことねぇんだろうな、桐生) ただ虚しいだけの笑いを経て、錦山の思考は自身と同じ風間という看板に憧れて極道になった男の事をほぼ反射的に思い出す。 同じ児童養護施設の出で、同じ親に育てられ、同じタイミングで盃を交わし極道の道へ進んだ、かつて兄弟と呼んだ男。 その経緯故に通常極道が兄弟分と認めた相手以上に見比べられ、その度に錦山は見下された。 桐生ならこんな半端なことはしなかった、桐生なら若い奴締めるくらいは訳なかった、桐生なら、桐生なら――。 そんな風に比べられその度に見下される経験の末、いつしか錦山自身も無意識のうちに桐生と自分を比較する癖がついてしまっていた。 その度に自己嫌悪に陥り自分を信じられなくなっていくのだが……しかし長年で根付いた習慣はそう簡単に消えるものではない。 きっとあいつは自分が地位に相応しい振る舞いが出来ているかなんて下らない悩みを考えたこともないのだろうし、恐らくこれから先考えることもないのだろう。 堂島の龍などという大袈裟な異名を付けられても彼は何も変わらなかったのだから、きっとその肩書きが桐生組組長になろうが東城会会長になろうが奴は何も変わるまい。 それこそが極道の看板というものなのだろうと思いこそするが、兄弟と呼んだ男にその風格が備わっている事を純粋に喜べる自分を、錦山は既に遠い過去に置いてきてしまった。 今や自分に残っているのは、変わらなければ生きられなかった自分への無理矢理な自己肯定感と、10年を経てもあの雨の日から何も変わっていなかった桐生への嫌悪感だけだ。 自分は全てを失い全てをただの踏み台として利用することで必死に生きてきたのに、刑務所の中にいただけの桐生はその芯の部分を何も変えないながらもそれでも確かな箔がついていたから。 それを察したのか、自分の組にいたはずのシンジも、風間組の柏木さんも、ずっと組のために頑張ってきた自分よりも帰ってきたばかりの桐生を持て囃し看板として持ち上げようとした。 まるでそれは、今までの10年間必死に足掻いてきたこと自体が無駄だったのだと、そう言われているようで。 だから錦山はもう桐生と兄弟ではいられなくなって、彼と兄弟の縁を絶った これ以上彼と比べられ続け見下され続ける人生は、あまりに惨めだったから。 (だってのに結局自分で自分を桐生と比べてるんじゃ、救いようがねぇ) 深い溜息と共に、自身の中に募る苛立ちを吐き出す。 どうしようもなく混線する思考をはっきりさせたくて、少しでも桐生のことを忘れたくて、彼の身体はひたすらにニコチンを欲していた。 流石に両手を離して水上バイクの上で吸うわけにはいかないかと、錦山は適当な陸地を見つけそこに上陸する。 ロープで船を安定させることも忘れることなく久しぶりに地に足着いた錦山は、木々の中に身を隠しながら思い切りその肺に煙を吸い込んだ。 肺を満たし血管を駆け巡る快楽物質によって薄れていく苛立ちが、曇った思考を晴らしていく。 ようやく冷静な思考を取り戻した爽快感と共に息を吐き出した彼は、瞬間とある違和感に気付いた。 (……誰かいんのか?) それは、深い森の中で動く何者かの気配。 微かに聞こえる音から察するに、息を潜めてこそいるが恐らくこちらに気付いているわけではあるまい。 逃げるべきかと考えて、寧ろ奇襲するべきではないかと冷静な自分がその声を制する。 そうだ、自分は無力な狩られる側の弱者ではない。寧ろ狩る側であり利用する側の強者なのだ。 自身を鼓舞しながら手元に拳銃を手繰り寄せた錦山は、なるべく音を立てぬよう気をつけながら気配の元へと足を進める。 そしてそれから目標を見つけるのに、さほどの時間は要しなかった。 何故ならすぐに彼は、まるでそこだけ切り取られたかのように半径5メートルほどの範囲の木々が薙ぎ倒された空間を見つけたのだから。 (これ、戦っててこうなったってのか?やっぱここに来てる奴はただもんじゃねぇらしいな……) 明らかに人智を越えた破壊の跡は流石の錦山と言えど戦慄を禁じ得なかったが、それで怯むほど錦山は伊達に修羅場を潜ってはいない。 油断なく周囲に気を配りこの惨状を生み出した張本人を探して、見つける。 魘されながらもその瞳を閉じ眠りこくる二人の少女の姿を。 (……マジかよ) 今度こそ、錦山は絶句する。 嶋野組の組長である嶋野太や桐生のような大男が全力で戦い合えばこれだけの被害がもたらされるというのも――それでも正直苦しいが――理解出来る。 だが実際には、恐らくこれだけの惨状を森に翳したのは年端もいかない大凡高校生ほどの女であるということは、錦山の常識からすればあまりに考えがたく。 思わず言葉を失った錦山はそのまま、この隙に得体の知れない彼女らを殺した方がいいのではないかと囁く自分の心の声を聞いて、しかしすぐに頭を横に振った。 極道を舐めたケジメをつけさせるというのならともかく、何の恨みもない堅気の寝込みを襲って殺すほど錦山は腐り切ってはいない。 少なくともここで彼女らを殺したところで自分の地位は上がらないのだし、どころか女子供相手にこうまで卑怯な真似をしたとあってはむしろ自分の格が下がろうというもの。 (まぁ、そうと決まれば奴らが起きる前にさっさと撤収するべきか) 思考を終え、触らぬ神に祟りなしと錦山は彼女らに無干渉のままその場を立ち去ることを決意する。 だが、息を潜めゆっくりと後方へ下がろうと立ち上がりかけたその瞬間に、状況は再び動き出していた。 小さく呻きながら、片方の緑ジャージの少女が起き上がったのである。 (クソ、面倒くせぇな) 聞こえぬように舌打ち一つ鳴らして、錦山は仕方なくその場に再び座り込む。 幸いにしてこちらへ向かってくる様子は一切見られないし、恐らくはそれだけの余裕もないらしかった。 であれば少しの間やり過ごせば勝手にどこかに行くだろうし、最悪また閃光玉を使えば安全に離脱することが出来るはずだ。 出来ればこんな被害をもたらせるような相手とタイマンでやりあいたくはないなと心中でごちた錦山を尻目に、緑ジャージは一人で大声をあげて周囲をキョロキョロと見渡していた。 どうやら気絶する前に戦っていた白いドレスの少女を探しているらしいそれは、殺し合いの殺伐とした空間の中ではあまりに慌ただしく悪目立ちしている。 誰かが気付いてこちらに向かってくるようなことにならなければいいが、と眉をしかめる錦山の事情は露ほども知ることなく、緑ジャージは覚束ない足取りで白ドレスのもとへ歩み寄っていった。 それに従って錦山と緑ジャージの距離も遠く離れ、離脱したとして気付かれ得ないだろうだけの距離を確保する。 さてそれでは後は逃げるだけだとその場に背を向けようとして、錦山の耳に一つの声が届いた。 「でも、殺さなきゃいけないよね。そうじゃなきゃ、いつか私が殺されちゃうかもしれない……!」 緑ジャージの漏らした声に、錦山の眉がピクリと動いた。 思いがけず彼女の動作を観察すれば、自身のデイパックからドスを取り出して、白ドレスの胸の真上で構えている。 震える手を押さえ、小さく嗚咽を漏らし、鼻を必死に啜りながら。 「……は?」 思わず漏れた声と共に自分の中に沸き上がった感情の波が何に起因するものなのか、錦山自身にもよくわからなかった。 悲しみとは違う。目の前で誰が誰を殺そうと今更錦山の凍った心は動くことなどないのだから。 少女の身を案ずる正義でもない。白ドレスの女に錦山は借りなどないし、殺し合いを打ち砕くなんて大言壮語を馬鹿真面目に信じるほど愚かでもないからだ。 だからそう……それを敢えて言語化するのであれば、それはただ純粋な怒りだった。 目の前で見知らぬ女が見知らぬ女を殺そうとしている。 ただそれだけのことがなぜだか無性に腹立たしくて、気付けば彼は思い切り立ち上がっていた。 「――ふざけんじゃねぇ!」 ◆ 突如背後から聞こえてきた声に、千枝はほぼ反射的に向き直る。 茂みの中に隠れていたのだろう声の主はオールバックに高そうな白のスーツという、正直言って厳つくてあまり関わり合いになりたくないタイプだ。 だが、思わず顔を顰めてしまったのは男の風体だけが理由ではない。 今この状況が、自分にとって非常にまずいことを感覚的に察していたからだ。 ふざけるな、と怒鳴り込んできた男は恐らく、自分が白ドレスの女の子を殺そうとしたのを見ているはず。 であればきっと自分が殺し合いに乗っているのも分かったうえでそれを止めようとする人種なのだろうと、何となく推察できる。 相手がどんな能力を持っているのかは分からないが、この傷ついた体ではもう碌な戦闘も出来るまい。 というよりペルソナを呼べるだけの体力も既に怪しいのだから、男の手札次第では詰んだと言っても過言ではなかった。 だがそんな風に冷静な思考が自身の生の終わりを告げていても、千枝の本能は未だ貪欲に自身の生存を求めていて。 どうしようもなく泣き出したくなる気持ちを押して、それでも千枝は男へと向き直っていた。 「あんた一体――」 「――お前、その女殺そうとしたのか」 虚勢を張って何とか絞り出した千枝の声は、小さくしかし確かな威圧感を誇る男の声に遮られた。 その声に秘められた怒りや苛立ちの感情があまりにも重くて、千枝はそれに応じるしかなくなってしまう。 「……そうよ、殺さなきゃ逆に私が殺されちゃう。だから私は、生き残るためになら殺しだって――」 「お前、人を殺すってのがどういうことなのか分かってんのか……?」 びくり、と身体が自然に強張る。 先ほどよりも声のトーンも声量も下がっているというのに底冷えするような錯覚を覚えるのは、決して勘違いではあるまい。 思わず言葉を詰まらせて俯いた千枝を前にして、男は怒りに飲まれたようにわなわなとその肩を震わせる。 「殺さなきゃ殺されるだぁ……?人殺しなんかしなくても生きていけるようなガキが、生言ってんじゃねぇぞ……!」 ふつふつと紡がれる男の言葉は、しかしその実千枝に向けられていないようにも感じられて。 ただその気迫に飲まれて、彼女は一切の口をはさむことが出来ない。 「人を殺すってのはな……すげぇ怖ぇことなんだぞ!それ背負う覚悟もねぇ奴が、こっちの世界に中途半端に足突っ込もうとするんじゃねぇ!」 ビリビリと、空気が震える。 そして同時、千枝をいたわる気持ちなどない、ただ怒りをぶつける為だけの男の怒声を前に、彼女は思わずその場にへたり込んでしまう。 シャドウとの戦いだ心の闇だとごちゃごちゃ言っても、千枝は所詮田舎で育った世間知らずの一女子高生だ。 元々友人の死で不安定になった千枝の心に、大の大人が全力でぶつける負の感情はあまりに荷が重すぎた。 故にただ目の前の男が怖くて、自分がどうしたらいいのか分からなくて、千枝の感情が崩落しただその場で泣き出してしまうのも、無理はなかった。 (私だって人を殺す覚悟なんてないよ、ないに決まってるよ!でも、でも殺さなかったら、逆に私が――) 泣きじゃくりながら、声には出せないながらも心の中で千枝は男に対し必死に抗議する。 人を殺す覚悟など、ないに決まっている。元々そんな殺伐とした世界で生きてきた訳ではないのだから、それは当然ではないか。 だが、そんな風に駄々をこね周囲へ責任を転嫁しようとする自分がいる一方で、彼女は今男に吐かれた言葉にどこか正当性を感じているのも、確かだった。 (このままじゃ何もかも中途半端なまま……それは、確かにその通りだ。だったら私は、私は――) 溢れ出てくる涙が一旦の終わりを迎え、千枝は頬を伝う雫を必死に袖で拭いながら自分が次にどうするべきなのかを考える。 あんなことを言われた今となっては、今更白ドレスの少女を殺すことも出来はしない。 かといって一人では抱いたこの疑問に答えが出ないのも事実……となれば、些か突拍子もない答えではあるが、取るべき手段は一つしかないと、彼女は自分の中に結論づける。 (考えるな感じろ、だよね……!) 思案を終えた千枝は、真っ赤になった瞳にしかし再起の炎をたゆらせて勢いよく立ち上がる。 思い切りがいいのが自分の良いところなのだ。であれば悩んでいる時間など、もう無駄なだけではないかと。 いつの間にか姿を消した男を追って、千枝はその足を必死に動かし始めた。 ◆ (ガキ相手に何ムキになってんだ俺は……) 一方で、目の前で泣き出した少女に居心地の悪さを感じその場を後にした錦山は、一人自分の行いを恥じていた。 この10年間で人の生き死には山ほど見てきた。自分が誰かを殺すのは勿論、誰かが誰かを殺すのだって、数えきれないほど無感情に流してきたはずだった。 なのに、なぜ今更あんな小娘が見知らぬ女を殺そうとする程度のことにあそこまで腹が立ったのだろうか。 堅気が堅気を殺そうとしていたから?緑ジャージの女に殺しの覚悟が足りないから? もし仮にそうだったとして、それを偉そうに説教できるほど自分は出来た人間ではないだろう。 極道が誰かを叱るだなんて笑い話もいいところだと、自分も心の中では分かっているはずなのに。 ただそれでも目の前で行われる凶行をどうしても止めたかった理由があるとすれば、彼女に過去の……あの雨の日の自分を重ねてしまったからかもしれない。 愛する女が襲われたと知って単身で組に乗り込んで、つい感情のままに一線を越えた、あの日の自分。 情けなく兄弟に泣きついて、妹のこともあるのだからと罪を被ってもらって泣きながら茫然自失の由美を連れ帰ったあの日のことを、嫌でも思い出したのかもしれない。 (チッ、なんでったって今更あんな昔のことを……!) 全ての過去を捨て振り切った今となっても尚あの日を思い出すたびに、錦山は甘ったれたかつての自分自身に反吐が出る思いを抱く。 自分で自分のケツも拭けない極道モドキだと言われても、何も返す言葉がないとさえ思う。 だから、そんな自分の過ちが目の前でもう一度繰り広げられるようにさえ思えて、錦山は緑ジャージの女にらしくなく怒りを露わにしたのかもしれなかった。 (クソ、だとしてもイカレてるぜ。あんなガキに必死になるなんて、ダセェッたらありゃしねぇ) 未だ聞こえてくる泣きじゃくる女の声にいい加減苛立ちが天井を突破しそうになった錦山は、早急にこの場から離れようとその足を速めた。 逃げだなんだと罵られようが、取りあえず距離さえ離せばこの苛立ちも収まるだろうと、そう考えて。 そうだ、取りあえず歩きながら煙草でも吸えば良い。そうすれば先ほどのように思考の靄も消えるだろう。 「待って!」 だがそうして懐から煙草の箱を取り出した瞬間に、背後から追いかけてきたらしい緑ジャージの少女に呼び止められた。一瞬奇襲かとも思ったが、その様子はない。 であれば今更何のようだと気怠げに振り返って、どうやらやはりもう戦意はないらしいことを確認してから、錦山は重い口を開いた。 「……何か用か」 「ねぇ、さっき言ってた『こっちの世界』って、やっぱあんたってヤクザ……なの?」 「……だったらなんだ」 溜息と共に吐かれた消極的な肯定の言葉を受けて、少女は数巡するように視線を泳がせて、辿々しい口調ながら何とか言葉を紡ごうとする。 「その、私、正直いきなりこんな事に巻き込まれてどうすればいいのかよく分かんなくて、そもそも死ぬとか殺すとか以前に、自分は何なのかとかも正直よく分かってなくてそれで――」 「――言いたいことがあるならさっさと言え。鬱陶しい」 「だ、だから――!」 あからさまに苛立ちを見せた錦山を前にして、少女は意を決したように一つ唾を飲み込んだ。 「私、あんたに付いていっても……いい?」 「あ?」 今度は、錦山が言葉を失う番だった。 今の流れでそうなるか普通?と思わず突っ込みたくなるような感情を抱いてしまったからか、彼の口から漏れた声には幾分困惑が混ざっている。 だがそんな錦山を見て何を勘違いしたか、少女はお願いしますと深く頭を下げこちらに懇願している。 (何考えてんだ、この女……) 率直に言って、錦山が抱いたのはそんな困惑だ。 極道としての自然な振る舞いとして堅気の人間と距離を置いてきた錦山にとって、こんな状況とは言え頭を下げて同行を求められるとは思っていなかった。 正直なところ面倒な上ガキを連れていると知れれば他の組員ないし東城会の人間に舐められる可能性もある故、躊躇なくその申し出を断るべき……なのだろうが。 (クソッ、よりによってなんでこんな時に、こんな奴に――) 目の前で必死に縋ろうとする少女の姿に20年前の、風間に必死で懇願し極道の道へ進むことの許しを得ようとした、かつての自分たちが重なって見えた。 より正確に言えば、自分よりもずっと風間のような極道になることに憧れ、雨に打たれ涙を流しながらずっと懇願し続けた桐生の方が、近いだろうか。 何度殴られても、何度怒鳴られても、一切曲げない意志でひたすら頭を下げ続けたあの日の桐生が目の前の少女と重なって見えて……錦山は遂に彼女へ背を向けた。 同時、背後で少女が息を呑む声が聞こえたが、構わないとばかりにそのまま置き去りにしようとして。 それからすぐに、深く、深く溜息をついた。 「……付いてきてぇなら勝手にしろ」 短く述べた許諾に対し、緑ジャージは小さく……されどどこか嬉しそうに頷く。 面倒な奴に関わってしまったと思いこそすれ、しかし少なくともこの同行にはメリットも多いとも錦山は感じていた。 少なくとも腕は立つようだし、単身で動いていないことで先ほどの鳥人間たちとの間にあったようないざこざも避けられる。 最悪鉄砲玉か肉壁代わりにすることも出来るのだから、理由こそ分からないものの同行者が出来るというのは無駄ではないはずだ。 少なくともそうした算段に基づく冷静な行動だったのだと自分に言い聞かせなければ、錦山は自分自身がどうにかなってしまいそうですらあった。 「ねぇ、あんたの名前何て言うの?私は里中千枝!」 そんな錦山の複雑な心情も露知らず、緑ジャージは聞いてもいないのに名乗りを上げる。 さっきまでのしおらしげな様子はどこへ行ったんだと思わなくもないが、ともかくそれを言ってもどうにもならないかと、観念したように錦山は一つ息を吐いた。 「……錦山彰」 「錦山さんかぁ、わかった」 確かめるように繰り返す緑ジャージ……千枝を横目で見やりながら、錦山はやっぱり付いてきてもいいなんて言うべきじゃなかったと頭を掻いた。 【B-4/森/一日目 黎明】 【里中千枝@ペルソナ4】 [状態]:ダメージ(大)、疲労(大) [装備]:鬼炎のドス@龍が如く 極 [道具]:基本支給品、守りの護符@MONSTER HUNTER X、ランダム支給品(0~1個) [思考・状況] 基本行動方針:殺さないと殺される、けど今の私じゃ、殺す覚悟もない…… 1.取りあえずは錦山さんと一緒に行動してみる。 2.その最中で“自分らしさ”はどこにあるのか、探してみる 3.自分の存在意義を見つけるまでは、死にたくない 4.願いの内容はまだ決めていない 【錦山彰@龍が如く 極】 [状態]:健康 [装備]:マカロフ(残弾8発)@現実 [道具]:基本支給品、セブンスター@現実、閃光玉×2@MONSTER HUNTER X [思考・状況] 基本行動方針:人を殺してでも生き残り、元の場所に帰る。 1.なんだってこんなガキと俺が一緒に…… 2.取りあえずはこの場から離れることを優先に考える。 3.このまま徒歩で移動すべきか、Jetmaxで海上を行くべきか…… ◆ 「おいグレイグ、そろそろ例のクレーターに着くぞ、気をつけておけよ」 「それはこっちの台詞だ」 互いに短く声をかけながら、グレイグとクロノは深い森の中を進んでいく。 彼らがこうして拠点とも言えるハイラル城から森へと駆り出してきたのは、城のすぐそこの森に一部分不自然な更地があるのに気付いたからだ。 むしろ何故それだけ近くてこれだけ発見が遅れたか、と言われればその理由はグレイグの負傷の手当が予想以上に手間取ったことにある。 最後こそクロノが協力したものの、そもそも城内のガーディアン全てを一手に引き受けて戦っていたグレイグの受けたダメージは、無視出来るほど甘くはなかった。 グレイグは平気だと手当を拒もうとしたが、英雄を目指すクロノにとって目の前の負傷者を野放しで放置することは到底出来ず。 とはいえクロノ自身回復魔法を使える訳でもなかったので、城中をかけずり回り使えそうな救急道具をかき集めようやくグレイグを治療し城の上階から周囲を見渡して……とそこでやっとすぐ近くの森の異変に気付いたのである。 (グレイグを手当してたことが無駄だったなんて思わないけど、もし誰か死んでたら、俺は――) 城から俯瞰で見ただけの感想ではあるが、その更地が作られてから1時間ほどが経っているようだった。 恐らくは自分たちがガーディアンに手間取っている間に戦闘が繰り広げられていたのだろうとは思うが、それを言い訳にして犠牲を享受出来るほど、クロノは大人ではなかった。 もしもこれだけの短時間で、誰かがこんなふざけた催しの犠牲になってしまっていたら。 そう考えるだけで、クロノの心は悔しさと殺人鬼へのどうしようもない黒い感情で押し潰されそうになる。 「大丈夫か」 だがそうして思わず胸を押さえたクロノに対し、彼を案ずる声が一つ。 ハッとして見上げれば、そこには足を進める速度は緩めないながらも確かにこちらを不安そうに見つめるグレイグの姿があった。 「……ふふっ」 「……?何故笑う」 「いや、ごめん。礼を言うよ、グレイグ」 「……?」 困惑するグレイグを瞳に映しながら、クロノは自分の中に沸いた負の感情を振り払う。 少なくとも自分はこの男の命を救い、今この瞬間共に殺し合いを打破する為協力しているのだ。 グレイグ自身の人柄が善良なことも勿論なのだろうが、それでも自身の命を投げだそうとしていた男がこうして自分を案じてくれているということに、クロノは無性に喜びを感じた。 そうだ、これから先どうなるかよりも、今目の前で救える命を一つ一つ救うこと。 それこそが自分のなりたい英雄になるために必要なことではないのかと、クロノは無駄な迷いが消えたような心地を感じていた。 どこかくすぐったいような心地を覚えたクロノはそのまま足を進めて、それからすぐに目当ての場所へ到達した。 「こりゃ酷いな……」 漏れた言葉は、その場の惨状に向けられたもの。 深く生い茂った森の木々はその一帯だけ全て薙ぎ倒され、それによって大きく開けてしまっている。 どれだけの力を放てばこんな大木が倒れるのだ、とその場に起きたのだろう戦闘の凄まじさを感じ取りながら、クロノは確かに今殺し合いを行っている参加者がいるということを理解した。 「――おい、クロノ!こっちだ!」 あんな得体の知れない存在の言葉に踊らされて、まんまと誰かを殺そうとする存在への言いしれぬ感情を何とか噛み砕いていたクロノの思考を呼び覚ましたのは、グレイグの焦燥を含んだ声だった。 まさか誰かの死体が、とどうしようもない不安と共に声の出所へと向かえば、そこにいたのは白いドレスを着た少女が仰向けに倒れ伏す姿。 まるで眠り姫のような可憐なその寝顔に、クロノはどうしても嫌な想像を膨らませてしまう。 だがそんな彼を前にして、グレイグはその右手の平を否定の意を込めて左右に緩く振った。 「安心しろ、生きてる。ちょっと疲れてるみたいだけどな」 グレイグの言葉を待っていたように、すぅすぅと小さく寝息を立てる少女。 取りあえずは命が失われていないということにほっと胸をなで下ろして、クロノはグレイグへと小さく頷いた。 「一旦、お城へ戻ろう。彼女を手当して、事情を聞かなきゃ」 「わかった」 クロノの意見に反対する理由もないと小さく肯定したグレイグは、そのまま少女をその大きな背中におぶる。 グレイグ自身の背はともかく硬い鎧は些か寝心地が悪そうだが、それも仕方あるまい。 少しの間辛抱してくれよと小さく少女へ向けて謝罪して、彼らは再び拠点である城へと歩き出していった。 ――彼らは、知らない。 自分たちが救った少女が、とある願いの為殺し合いに乗った張本人だと言うことを。 ――彼らは、知らない。 自分たちが拠点としたハイラル城が、彼女にとって産まれてから100年以上を過ごした我が家以上の場所であるということを。 ――彼らは、知らない。 元よりハイラル城に配置されていたガーディアンの存在がなくなったことで、もし仮に目覚めた彼女と戦いになれば、地の利はより圧倒的にあちらにあるということを。 そして……少女、ゼルダが目覚めた時、彼女は何を思い彼らに何が起きるのか。 ――それはまだ、誰も知らない。 【B-4/森/一日目 黎明】 【ゼルダ@ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド】 [状態]:ダメージ(中)、疲労(中)、気絶中、グレイグに背負われている [装備]:オオワシの弓@ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド [道具]:基本支給品、木の矢×5、雷の矢@ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド モンスターボール(キリキザン)@ポケットモンスター ブラック・ホワイト [思考・状況] 基本行動方針: 殺し合いに優勝し、リンクを100年前の状態に戻す。 0.(気絶中) 1.今のリンクは、騎士として認めたくない。 2.最初の会場でダルケルと目が合った気がするけど、そんなはずは…。 【備考】 ※キリキザンは今“ひんし”状態です。時間経過で回復するかは後続の書き手さんにお任せします。 【グレイグ@ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて】 [状態]: ダメージ(小)、ゼルダを背負っている [装備]: グレートアックス@ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて 古代兵装・盾@ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド [道具]: ランダム支給品(1~2個) [思考・状況] 基本行動方針:主催者に抗う 1.元の世界の悲劇は俺のせいだ……。 2.この少女(ゼルダ)を城で手当しなくては。 ※イレブンが過ぎ去りし時を求めて過去に戻り、取り残された世界からの参戦です。イレブンと別れて数ヶ月経過(マルティナの参戦と同時期)しています。 ※元の世界の仲間が参加していることを知りません。 【クロノ@クロノ・トリガー】 [状態]: 健康 [装備]: 白の約定@NieR:Automata [道具]: ランダム支給品(1~2個) [思考・状況] 基本行動方針: 英雄として、殺し合いの世界の打破 1.少女(ゼルダ)を手当した後、目が覚めたら事情を聞く。 ※ED No.01 "時の向こうへ"後からの参戦です。 ※元の世界の仲間が参加していることを知りません。 【全体備考】 ※Jetmax@Grand Theft Auto VがB-4エリアの森付近に止められています。また、同アイテムは支給品ではなく現地設置品でした。 ※Jetmaxのような海上バイクが他にも設置されているかは後続の書き手さんにお任せします。 【支給品紹介】 【Jetmax@Grand Theft Auto V】 値段が高い為限られた人の為にあるラグジュリアスボート。 ゲーム内最速のスピードと驚異的な加速力を誇るボートでもある。 基本的にボートは4人乗りだが、このボートは2人しか乗れないので注意。 【守りの護符@MONSTER HUNTER X】 防御力を上昇させる御守り。所持しているだけで、岩石のごとく皮膚が硬質化する。 防御力アップ効果は正直気持ち程度のものではあるが、持っているだけでいいので気付かない内に命を救われていることも。 【鬼炎のドス@龍が如く極】 嶋野の狂犬、真島吾朗が愛用するドス。 『このドスを生み出した刀匠は、業界において"決して彫ってはならないとされる鬼炎"を彫り込んで仕上げた後、自ら鍛えたこのドスでもって動機不明の自害を遂げた』という逸話がある。 Back← 042 →Next 040 その男、龍が如く(前編) 時系列順 044 6つの『B』 041 奪う者たち、そして守る者たち(前編) 投下順 043 Bullet & Revolver 039 Danger Zone 錦山彰 061 初心に振り返って 038 Don t forget it is the Battle Royale 里村千枝 ゼルダ 050 時に囚われし者たち(前編) 026 二つの世界の対比列伝 クロノ グレイグ
https://w.atwiki.jp/new2souennokanntai/pages/323.html
トップページ イベント攻略 [部分編集] 報酬 勝利回数 1 VeryHard ★5 R・シャーブルック Extreme ★6 R・シャーブルック [部分編集] VeryHardの編成 敵戦力:34000 陣形:梯形陣 重油消費:30 時間・天候:昼・晴 敵構成 : 駆逐、潜水、潜水、潜水、軽巡、駆逐 敵旗艦技 : 金城鉄壁の装甲Ⅳ(装甲 +20%) 敵軽巡戦技 : 全魚雷乱射Ⅴ、、 技能 : 敵駆逐戦技 : 幸運の風、奇跡の駆逐艦、見切りの極意 技能 : 敵潜水戦技 : ツタンカーメン、雷兵の術中、海底からの狙撃、悪夢の始まり、水雷乱舞、反逆の雷 技能 : 未分類技能 : 命中上昇Ⅴ・Ⅲ、対空上昇Ⅴ、装甲上昇Ⅲ、速力上昇Ⅲ、回避率強化Ⅴ、雷撃回避率強化Ⅴ、会心防御Ⅴ、戦技発動上昇Ⅲ Extremeの編成 敵戦力:63000 陣形:梯形陣 重油消費:30 時間・天候:昼・晴 敵構成 : 駆逐、潜水、潜水、潜水、軽巡、駆逐 敵旗艦技 : 金城鉄壁の装甲Ⅳ(装甲 +20%) 敵軽巡戦技 : 機関停止の雷撃、全魚雷乱射Ⅴ、 技能 : 敵駆逐戦技 : 幸運の風、奇跡の駆逐艦、見切りの極意 技能 : 敵潜水戦技 : ツタンカーメン、雷兵の術中、海底からの狙撃、悪夢の始まり、水雷乱舞、全魚雷乱射Ⅴ、反逆の雷 技能 : 未分類技能 : 回避率強化Ⅴ、命中上昇Ⅴ、対空上昇Ⅴ、命中上昇Ⅲ、雷撃会心上昇Ⅲ、戦技発動上昇Ⅲ、会心防御Ⅴ、雷撃回避率強化Ⅴ ↓コメント等 名前 Extremeに勝つには、どれくらいの戦力値がいるのでしょうか?まったく勝てる気配がしません。T_T - ジェームスボンド (2018-11-04 01 38 56) 戦力値60000(旗艦技込み)で特に苦労無く勝利。 - 名無しさん (2018-11-04 20 51 32) やはり60000は無いと厳しいんでしょうね。 - 名無しさん (2018-11-04 22 54 45) 一応37000程度でも再挑戦を重ねて勝利しています。 - 名無しさん (2018-11-04 23 42 20) 27242でも試行回数で勝利しています。奇襲で駆逐2隻を落とせればチャンスあり - 名無しさん (2018-11-05 14 20 49) え?30000アンダーでもいけたんですか?カサブランカと加賀の奇襲狙ってみます。でも、対潜が秋月極しか使い物にならないので、キツイです。デヤング育成待ちなんで。 - 名無しさん (2018-11-06 00 33 53) 閲覧数 今日: - 昨日: - 合計: -
https://w.atwiki.jp/new2souennokanntai/pages/304.html
トップページ イベント攻略 [部分編集] 報酬 勝利回数 1 VeryHard ★5 江草隆繁 Extreme ★6 江草隆繁 [部分編集] VeryHardの編成 敵戦力:30000 陣形:梯形陣 重油消費:30 時間・天候:朝・晴 敵構成 : 空母、空母、空母、軽巡、軽巡、駆逐 敵旗艦技 : 艦隊戦の達人Ⅳ(火力 +20%) 敵空母戦技 : ベテラン提督の予測、戦艦迎撃爆破 技能 : 敵軽巡戦技 : 鈍足狩りの矢、Turkey Shoot、 技能 : 敵駆逐戦技 : 酸素魚雷速射、、 技能 : 未分類技能 : 挑発Ⅴ、速力上昇Ⅲ、砲撃回避率強化Ⅲ Extremeの編成 敵戦力:60000 陣形:梯形陣 重油消費:30 時間・天候:朝・晴 敵構成 : 空母、空母、空母、軽巡、軽巡、駆逐 敵旗艦技 : 艦隊戦の達人Ⅳ(火力 +20%) 敵空母戦技 : ベテラン提督の予測、偽りの撃沈、強行至近爆撃、ワルチング・マチルダ、戦艦迎撃爆破、 技能 : 敵軽巡戦技 : 対空牽制防御、鈍足狩りの矢、Turkey Shoot、機関停止の雷撃、 技能 : 応急補修Ⅲ 敵駆逐戦技 : 鬼神の雷撃、、 技能 : 未分類技能 : 挑発Ⅴ、速力上昇Ⅲ、戦技発動上昇Ⅲ、砲撃回避率強化Ⅲ ↓コメント等 名前 VeryHard 戦力14000ほどの戦力で攻略しました。編成はすべて星六で大和、長門、キングジョージ、飛龍(1942)翔鶴、島風で大和には戦技発動率上昇のクルーと主砲等を配置し輪形陣中央にキングジョージにハルゼーとバルジを積み込み3番艦に配置しキングジョージに攻撃を集中させ大和で飽和攻撃を行いました - 名無しさん (2018-09-19 22 17 43) また空母には航空機をガン積みして制空権を確保、長門と島風()は4、5番艦として盾にしました。防戦中心のふねと一気に殲滅できる船を用意し速い攻撃順で攻撃することで戦力差を埋められそうでした - 名無しさん (2018-09-19 22 20 58) 閲覧数 今日: - 昨日: - 合計: -
https://w.atwiki.jp/english_anime/pages/420.html
このサイトは移転しました